サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)への取り組み

安全とコンプライアンスの遵守をビジネスの入口とし、社会に信頼される組織であり続ける

3.すべての人に健康と福祉を
16.平和と公正をすべての人に

全ての企業活動は、社会的信用の上に成り立ち、信頼によって継続します。豊田通商は、関係する各企業や全ての働き手の安全確保に尽力。交通安全教育、当社保有の「安全体感道場」での工場・オフィス向けの安全啓蒙活動、安心・安全を保証できる品質の確保等、信用と信頼を獲得するためのさまざまな活動に取り組んでいます。

日々の業務においては、国内外の全ての拠点・事業所において、遵守すべき具体的な行動規範(COCE)を示し、腐敗防止や反競争的行為の防止といった法令・社会規範の遵守を徹底。経営の透明性を高め、コーポレート・ガバナンスを強化します。

KPI

定量面

休業災害度数率※1,2「ゼロ災害」を目指す

2023年3月期実績
0.70
2024年3月期実績
0.55

増減分析・実施事項

  • 2023年3月期比で減少したものの未習熟作業者による災害の他、転倒災害の比率が増加。対策として 以下を徹底して実施
  • 「やりきり活動」※3「職長教育」「寄り添い活動」※4の継続
  • 重大災害につながる災害(Stop6災害※5)を防ぐ「18の鉄則」※6の教育を継続
  • 転倒災害防止のための「転倒防止12の視点」を定めグローバルで活動実施
  1. ※1100万延べ実労働時間あたりの労働災害による死傷者数
  2. ※2対象:国内外主要関係会社
  3. ※3災害テーマ(高リスク災害 例:挟まれ事故、巻き込まれ事故等)をピックアップし、それに対する安全対策をグローバルでやりきることによって、再発災害を撲滅するための活動
  4. ※4重点的にサポートが必要な事業体に対して、本社にてサポート体制を構築
  5. ※5一つ間違うと重大災害につながる可能性が高い6つの災害。「挟まれ・巻き込まれ」「重量物による接触」「車両との接触」「墜落・落下」「感電」「高熱物との接触」
  6. ※6STOP6災害を防ぐための鉄則(例:災害リスクのある機械は柵・カバーで囲う、歩車分離等)
定性面
労働安全に関する仕組みの構築
  • 安全確保の質強化と仕組みのさらなるレベルアップ
実績
  • サプライチェーン維持のため「火災爆発未然防止活動」をグローバル展開
  • オフィスのリスクを学ぶe-learningとVRも取り入れたオフィス安全体感教室を全社で実施
  • 現地・現物を実践した経営陣による工事安全立会や工場巡視
コンプライアンスの強化
  • グローバルコンプライアンスプログラムの推進
実績
  • 毎年10月をコンプライアンス月間とし、意識啓発のため経営陣からのメッセージ発信および各種研修、セミナーを開催
  • 単体および国内外の連結子会社においてコンプライアンス総点検を実施
内部統制強化
  • 取締役会の機能強化
実績
  • 監督機能の強化のため、新たに海外極(北米極、東アジア極、豪亜極)と社外役員との対話会を実施
情報セキュリティの対策強化
  • 激化するサイバー攻撃に臨機応変に対処すべく、当社グループ全体の有事対応力を強化
実績
  • サイバー攻撃予防対策の継続強化およびサイバー攻撃被害を想定した初動訓練の実施
PICK UP
労働安全の取り組み

豊田通商は「安全とコンプライアンスは全ての仕事の入口である」「安全管理は『人づくり』である」との考えに基づき、当社グループ会社社員はもちろん、希望に応じサプライヤー各社も対象とした安全衛生教育を実施しています。

新入社員、中堅社員、管理職、経営者のそれぞれに階層別の安全衛生研修を実施している他、サプライヤー各社にも作業責任者教育を実施する等安全衛生教育の対象を拡大しています。

また実際の危険作業を体感することで安全衛生への感受性と意識を高めるために、2009年にグループ会社の豊田スチールセンター㈱内に「安全体感道場」を設置しています。「挟まれ体感」「重量物体感」等60種の危険体感がシミュレーションできる他、6種類の危険予知教材も備えており、「豊田通商 豊田安全衛生協力会」に参加しているサプライヤー各社にも開放し、安全衛生意識の向上に活用しています。2023年3月期にはコロナ禍の影響もありましたが473名の方が受講し、開設からの累計は取引会社も含めて10,456名になりました。

さらに、2017年3月期より「オフィス安全体感教室」を開講し、事務所で働く上での社員の安全意識向上にも取り組みを始めており、2024年3月期には約100名が受講し、現在まで豊田通商グループで900名以上が受講しています。