コーポレート・ガバナンス

方針

当社は、豊田通商グループ基本理念において、「人・社会・地球との共存共栄を図り、豊かな社会づくりに貢献する価値創造企業を目指す」ことを企業理念として掲げ、良き企業市民としてこの理念を適法・適正に実現するための原則的な行動規範として「行動指針」を定めています。

この基本理念にのっとり、「会社の業務の適正を確保する体制」を整備することによって、当社グループ固有の価値観・信念・日々の行動原則である「豊田通商グループウェイ」を継承・深化させ、顧客視点での価値創造を推進し、豊田通商グループの社会的使命を果たすことを目的に、「内部統制システム構築の基本方針」を定めています。

この基本方針を基に、さらなる経営の効率化・透明化、コンプライアンスの徹底、財務体質の健全化を積極的に推進しています。また、コーポレート・ガバナンスの充実が、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために不可欠であるとする「コーポレートガバナンス・コード」の諸原則に当社はフルコンプライしていますが、実質的な内容に深化させるためのさらなる向上に向け、真摯に対応していきます。

ステークホルダーの皆さまに満足いただける付加価値の提供を行い、事業を通じて社会に貢献することが、豊田通商グループの持続的な成長を加速し、企業価値向上につながると考えています。

コーポレート・ガバナンス体制図(2022年6月現在)
* CEO: Chief Executive Officer(最高経営責任者)
コーポレート・ガバナンス報告書

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コーポレート・ガバナンスの体制

当社は、経営の透明性および健全性の観点から監査役会設置会社の形態を採用し、経営の効率化と内部統制の強化を目的に執行役員制度を導入しています。

また、本部制による連結経営を推進しており、本部CEOが執行のトップとなる営業7本部に、コーポレート部門を加えた組織編成になっています。

取締役会長を非執行の取締役とし、取締役会の議長ならびに役員報酬委員会・役員人事委員会の委員長とすることで執行からの独立性を高めています。取締役を兼務する執行役員は社長(CEO)、CSO、CFOの3名とします。独立社外取締役が1/3以上を占める取締役会は経営上の重要事項の意思決定と業務執行の監督を担うことで、経営の健全化および取締役会の機能強化・質の向上を図ります。各営業本部CEOや、コーポレート部門のトップには執行役員が就くことにより、現場に密着したスピード感のある経営を実践します。社外取締役の4名は、外国人や研究機関からも迎えるなど、引き続き高度な専門的知見を有する識者を含み、また女性も2名起用するなど、ダイバーシティを強化しています。

また、高い専門性を発揮させるため、CDTO、CSO、CFO、CHRO、CSKOを各機能の最高責任者として設置し、ガバナンス機能の強化を行うとともに任務と責任を明確にすることで、専門性の強化と意思決定スピードの向上を図っています。

豊田通商は、2021年7月一般社団法人 日本経済団体連合会(経団連)が企業に推奨する「2030年 30%チャレンジ」活動に賛同しました。これは、企業の重要意思決定機関である取締役会に占める女性の割合の向上を目的とするもので、2030年に女性比率30%を目標としています。

さらに社外取締役の監督機能を強化するための施策として、当社事業に対する理解をより深めていただくとともに社外の視点でのアドバイスをいただく機会として、営業本部ごとに本部執行役員と社外役員による対話会を実施しています。さらに、社外役員による国内の事業体の現場視察に加え、コロナ禍の状況を踏まえた海外の事業体のリモート視察を実施(タイのタイヤ組み付け事業、インドのレアアース事業)しました。加えて、社外役員同士(社外取締役と社外監査役)の自由闊達な意見交換のための社外役員会を年2回実施しています。

社外取締役・監査役との経営議論

取締役会後に経営課題の大きなテーマで自由闊達に意見交換を行う「経営議論」を開始しました。メンバーは、取締役会メンバーに加え、テーマごとに関係する執行役員が参加し、活発な議論を行い、その結果を当社の中期経営計画に反映しています。

2022年3月期のテーマ
① 人財戦略(藤沢社外取締役の基調講演)
② 再生可能エネルギーの中長期戦略
③ グローバル人事制度

取締役会

取締役会は取締役8名(うち4名が社外取締役)で構成されており、経営上の重要事項について意思決定を行うとともに、取締役の業務執行を監督しています。さらに、定期的に営業本部の執行状況を営業本部CEOから報告し、モニタリングを行っています。社外取締役4名のうち3名は金融商品取引所が定める独立性基準を満たした独立役員として届け出を行っています。加えて、非執行の取締役会長が議長を務めることで、取締役会の独立性を高めています。取締役の任期は1年で、取締役会は原則月1回開催しています。社外取締役が経営の助言・監督機能を十分に果たせるよう、取締役会資料送付の早期化や、取締役会事務局が毎回、提案部署と共に事前説明を行い、事業の内容をしっかり理解した上で、取締役会での議論に臨めるようなサポート体制を構築しています。

取締役会実効性評価

取締役会の実効性評価の概要

当社は、継続的なコーポレート・ガバナンスの実効性の維持・向上を目的とし、取締役会の実効性評価を毎年実施しています。具体的には、取締役会構成メンバー全員を対象にアンケートを実施し、分析・評価を行った上で、その実効性についての結果を取締役会に報告しています。2022年3月期の概要、および評価結果は次の通りです。

評価実施概要(2022年3月期)
対象者 全取締役(9名)および全監査役(5名)
実施方法 取締役と監査役全員へのアンケート実施
重点テーマ さらなる取締役会の実効性向上
評価項目 ① 取締役会の構成
② 取締役会の運営
③ 取締役会の議案・議論プロセス
④ 取締役会を支える体制
⑤ 取締役・監査役の評価 など
取締役会実効性評価

取締役会諮問機関(役員報酬委員会・役員人事委員会)

当社は、取締役会の諮問会議として、「役員報酬委員会」ならびに「役員人事委員会」を設置しており、いずれも非執行の取締役会長が委員長を務めています。加えて、いずれの委員会も独立社外取締役3名と社内取締役2名の5名で構成されており、独立社外取締役が過半数を占めることで、さらに客観性と透明性を高めています。

役員報酬委員会では、役員報酬体系、決定方針、その他の役員報酬に関する重要事項の検討ならびに役員報酬(案)について審議し、取締役会に報告します。

役員人事委員会では、取締役、監査役、経営幹部の選解任方針および人事(案)に関する審議、CEO後継者育成計画の策定・運用、その他役員人事に関する重要事項の審議を行い、取締役会に報告します。

<両委員会の構成メンバー>2022年6月24日現在
村上 晃彦(取締役会長・議長)
貸谷 伊知郎(取締役社長)
藤沢 久美(独立社外取締役)
河本 邦仁(独立社外取締役)
井上 ゆかり(独立社外取締役)

監査役会

監査役会は監査役5名(うち3名が独立社外監査役)で構成され、社外の視点からのチェック機能を確保しています。各監査役は、社外を含む取締役、執行役員および会計監査人、さらには内部監査部門などと定期的に意見交換を行い、業務執行の適法化・適正化・効率化に努めています。監査役会は原則月1回開催しています。監査役による監査は、監査役会で承認され、取締役会で報告された監査方針および計画に基づき、コンプライアンスの対応、リスク管理体制を中心とした内部統制状況を重点として取締役の職務執行の監査が実施されています。会計監査人の監査結果の相当性についても監査が行われています。また、社外監査役を含む監査役の職務を補助する専従スタッフを配属しています。

委員会・会議体の機能と役割

当社は、コーポレート・ガバナンスの強化を目的に各種委員会・会議体を設置しています。全社横断的な検討課題については、全社横断会議体を設け、取締役および経営幹部・執行幹部が経営課題ごとに対策を検討し、必要に応じて取締役会に諮っています。

統合リスク管理委員会

経営目標に関する全社的な重要リスクの特定およびその対応方針の協議・決定、また取締役会へ全社的なリスクマネジメントに関する議題の提言を行っています。担当する副社長、CFO(副委員長)で構成される会議を原則年4回実施し、連結ベースでのリスク状況および対応方針についてCEOへの提言や取締役会への報告を行っています。具体的には豊田通商グループ経営に重大な 影響を及ぼすリスクを明確化し、経営目標に関する全社的な重要リスクの特定および対応方針の協議・決定、リスク管理プロセスの有効性検証を行い、取締役会へ提言します。取締役会では十分な審議を通じて適切な措置を講じ、具体的な対応につなげるという継続的なプロセス(PDCAサイクル)を実施しています。

関連リンク

サステナビリティ推進委員会

当社ではサステナビリティ戦略・方針を議論して決定、推進する場としてサステナビリティ推進委員会を年1回開催しています。委員長である社長が招集し、CSO(取締役)の下、経営企画部サステナビリティ推進室が事務局を務めています。出席者は社長のほか副社長、営業本部CEO、コーポレートの関連役員などの主要メンバーの他、アドバイザーとして社外取締役4名などで構成されています。

サステナビリティ推進の施策は、経営企画部サステナビリティ推進室が企画・立案し、サステナビリティ推進委員会で決定し、各組織が実行していきます。独立した外部の視点を加えながら、「サステナビリティは経営そのもの」という考えの下、各基本方針やマテリアリティの特定や見直し、環境価値・社会価値・経済価値の観点から重要な案件については、サステナビリティ推進委員会で議論・決定しています。サステナビリティ推進委員会で議論した内容や人権、気候変動などの重要案件への対応については、適宜取締役会に報告し、実行しています。

その他の主な会議体

会議体 役割 開催頻度
方針会議/数値議論 経営計画の協議を行っています。 年1回
経営執行会議 重要事項の協議、情報共有を行っています。 月2回
役員会議 経営幹部・執行幹部間の情報交換・共有・報告を行っています。 月1回
経営幹部共有会 営業本部・海外極横断の情報共有を行っています。 月1回

全社横断会議体

複数本部の担当役員で横断的に協議する会議体で、全社に関わる経営戦略上重要な横断テ-マに関する協議および方針の決定を目的としています。

委員会 役割 開催頻度
グローバル人事委員会 本部と極の事業戦略上の重要ポジションにおけるサクセッションプランおよび同ポジションの人材候補について情報共有と、育成強化策の協議を行っています。 年1回
特定貿易管理委員会 規制貨物等取引管理および輸出入に関わる全体的な方向決めを行っています。 年1回
原価低減・改善推進会議 全社横断での原価低減の推進、改善事例の共有化・横展開を行っています。 年1回
安全・環境会議 安全・管理への取り組み強化に関する討議、労働安全衛生活動の強化推進と環境マネジメントの推進を行っています。 月1回
カーボンニュートラル推進会議 カーボンニュートラル推進会議カーボンニュートラルを推進していくための実行計画、体制構築、情報共有に関する協議を行っています。 月1回

取締役の報酬等の額またはその算定方法の決定に関する内容および決定方法

決定方針および決定プロセス

当社の取締役の報酬は、基本報酬としての[ⅰ]固定報酬と、業績連動報酬としての[ⅱ] 賞与(短期インセンティブ)、[ⅲ]譲渡制限付株式報酬(中長期インセンティブ)で構成しています。固定報酬と業績連動報酬の比率は、50:50を目安としています。また、業績連動報酬のうち、「賞与」と「譲渡制限付株式報酬」の比率は、70:30としています。各事業年度における業績連動報酬の支給額は、取締役が当社グループ会社全体の最終利益(臨時的、偶発的に発生した収益および損失を含む)に対して責任を負うことから、役位ごとに前事業年度の連結当期利益(親会社の所有者に帰属)を指標として決定しています。

ただし、社外取締役は業務執行から独立した立場であることから、固定報酬のみを支給し、賞与および譲渡制限付株式報酬は支給しません。監査役においても監査を適切に行うため独立した立場であることから、固定報酬のみを支給しています。

当社は、取締役会の諮問機関として、過半数が独立社外取締役で構成される「役員報酬委員会」を設置しています。同委員会の委員長は代表権を持たず業務執行に関与しない取締役会長が務めています。「役員報酬委員会」は当社の取締役の個人別の報酬等の内容の決定方針(以下「本方針」)、役員報酬体系、株主総会に上程する役員報酬議案、その他の役員報酬に関する重要事項について審議します。

取締役会は、かかる審議結果を踏まえて本方針、株主総会に上程する役員報酬議案(役員賞与支給の件)および譲渡制限付株式報酬に係る取締役の個人別の報酬を決議します。なお、固定報酬および賞与に係る取締役の個人別の報酬額については、柔軟かつ機動的に行う観点から、代表取締役社長へ決定を委任しています。代表取締役社長は、役員報酬委員会の各構成員からの個別の意見聴取結果も踏まえ、本方針に従って取締役の個人別の報酬額を決定しています。取締役会は、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬等について、取締役会で決議された本方針と整合していることや、役員報酬委員会からの答申が尊重されていることを確認の上、当該決定方針に沿うものであると判断しています。

各報酬の決定方法

[ⅰ]固定報酬
固定報酬は月例報酬とし、業界他社の報酬データなどを参考として、各取締役の役位とその職責を勘案し、妥当な水準を設定しています。

[ⅱ]賞与
各事業年度における個人別の賞与の支給額は、役位ごとに応じて定める業績連動報酬の合計額の70%に対し、必要に応じ職責と担当業務の遂行状況を踏まえた調整を行い決定しています。

[ⅲ]譲渡制限付株式報酬
各事業年度における個人別の譲渡制限付株式報酬の支給額は、役位ごとに応じて定める業績連動報酬の合計額の30%に対し、必要に応じ職責と担当業務の遂行状況を踏まえた調整を行い決定しています。

ただし、当該取締役に譲渡制限付株式報酬を付与することが相当でない事由がある場合には、当該取締役の業績連動報酬の全額を賞与として支給します。

譲渡制限付株式報酬に係る譲渡制限は、退任日をもって解除されます。譲渡制限付株式の付与のために支給する報酬は金銭債権とし、その総額は上記の取締役の固定報酬ならびに賞与とは別枠で年額2億円以内、割り当てる株式の種類は普通株式(割当契約において譲渡制限を付したもの)を発行または処分、その総数は合計で年20万株以内(2020年6月23日定時株主総会決議)としています。各取締役への具体的な支給時期および配分については、役員報酬委員会における審議を踏まえ、取締役会において決定します。

各取締役の報酬イメージ
役員の区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額および対象となる役員の員数
  1. ※1使用人兼務取締役はいません。
  2. ※2上記には、2021年6月24日開催の第100回定時株主総会終結のときをもって退任した取締役1名(社外取締役を含まず)を含んでいます。
  3. ※32020年6月23日開催の第99回定時株主総会決議により、①取締役に対する固定報酬に係る報酬枠は年額6億円以内(うち社外取締役は年額90百万円)、②株式報酬に係る報酬枠は年額2億円以内(割り当てる株式の総数は年間20万株以内)と定められています。なお、上記①の決議に係る株主総会終結時点での取締役は8名(うち社外取締役4名)、上記②の決議に係る株主総会終結時点での取締役(社外取締役を除く)は4名です。
  4. ※42014年6月20日開催の第93回定時株主総会決議により、監査役に対する報酬枠は月額16百万円以内と定められています。なお、当該決議に係る株主総会終結時点での監査役は、5名(うち社外監査役3名)です。
  5. ※5報酬等の総額には、2022年6月24日開催の第101回定時株主総会において決議された以下の役員賞与が含まれています。取締役 5名 228百万円
  6. ※6上記報酬等のうち、「賞与」および「株式報酬」に係る業績指標である前事業年度の連結当期利益(親会社の所有者に帰属)は2,222億円です。
  7. ※7上記の「株式報酬」は、参考値として、当事業年度に係る株式報酬である譲渡制限付株式と引換えにする払込みに充てるための金銭債権として付与を想定(暫定)している額を記載しています。
  8. ※8当事業年度の固定報酬および賞与に係る取締役の個人別の報酬額の決定は、当社取締役会決議に基づき当社代表取締役社長貸谷伊知郎に委任します。当該委任の内容、理由などについては、前ページの「決定方針および決定プロセス」をご参照ください。

政策保有・縮減に関する方針

当社の企業価値の持続的向上には、さまざまな企業との取引関係・協業関係の維持・強化が必要となります。当社は重要取引先・協業先として当社の中長期的な視点から有益かつ重要と判断する上場株式を、限定的かつ戦略的に保有することとしています。判断に際しては、資本コストをベースとした当社独自の指標を用いた収益性を第一としつつ、相手先との事業関係構築、維持、強化、地域や社会発展への貢献・協力などを総合的に勘案し、保有継続の可否および保有株式数の見直しを行った上で、年1回取締役会にその結果を報告します。その中で保有継続意義のない株式については縮減を進めます。

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