サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)への取り組み

クリーンエネルギーや革新的技術を活用し、自動車/工場・プラントCO2を削減することで、脱炭素社会移行に貢献

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
13.気候変動に具体的な対策を

気候変動は、地球上の全ての生き物に関わる大きな課題です。豊田通商は、この課題に対処するため、次世代環境車(HEV*1、PHEV*1、BEV*1、FCEV*1等)の拡販をはじめ、水素ステーション等インフラの整備や、素材置換による車体の軽量化、環境車に欠かせない車載電池の増産を支えるリチウム資源の確保等にも積極的に取り組んでいます。また、自動車CO2・物流事業等におけるライフサイクルCO2の削減、工場・プラントからのCO2排出ゼロチャレンジに加え、再生可能エネルギー事業において、国内最大の風力発電事業者である㈱ユーラスエナジーホールディングス、太陽光で国内最大規模の発電事業者であるテラスエナジー㈱と共に、持続可能な脱炭素社会への移行に貢献していきます。

KPI

定量面
当社総発電容量のうちの再生可能エネルギー比率・再生可能エネルギー事業の総発電容量
省エネ・CO2排出量削減に貢献する製品・サービスの収益
リチウム生産量
豊田通商の世界での電動車の販売台数比率
豊田通商GHG排出量:2050年までにカーボンニュートラル
  1. (注)豊田通商の世界での電動車の販売台数比率および豊田通商GHG排出量:2050年までにカーボンニュートラルについては、暦年表記です。
  2. *1HEV(ハイブリッド自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド自動車)、BEV(バッテリー式電気自動車)、FCEV(燃料電池自動車)
  3. *2再生可能エネルギーには風力発電(洋上風力含む)、太陽光発電、地熱発電、水力発電、木質バイオマス発電を含む
  4. *3電動車:HEV、PHEV、BEV、FCEV
  5. *4Scope 1, 2

脱炭素社会実現に向けた長期方針について
豊田通商は2021年7月に2050年に向けた長期目標およびその中間目標として2030年時点の目標を策定しました。詳細はこちらをご覧ください。

PICK UP
溶湯状態での再生アルミ供給でCO2を削減
液体のままアルミを供給することで溶解工程を1回削減

鉄に替わる自動車軽量化素材の一番手と言われるアルミ。豊田通商は1998年から、リサイクルで再生したアルミ二次合金地金を、よりCO2削減効果のある溶湯状態でお客さまへ供給しており、世界トップクラスの取扱量です。

同じアルミでも、エネルギーを大量消費し精錬したアルミ新地金の使用に比べ、再生アルミの溶湯供給は一般的に約98%のCO2削減効果が見込まれます。

今後、電動化や更なる軽量化によるアルミ需要も増える中、低級アルミ屑の価値や利用率を向上させる技術開発、エネルギー効率を高めるスマートファクトリー化を推進中です。

豊田通商が進める循環型静脈事業戦略の一翼を担い、アルミリサイクルバリューチェーンの川上から川下まで機能強化をグローバルに進めていきます。

PICK UP
水酸化リチウムの製造専門会社の設立
豊通リチウム楢葉工場

気候変動対策としてのCO2削減をモビリティの視点から見ると、電動化が進んだ次世代環境車の普及が大きな鍵を握っています。当社は、Allkem Limited(旧 Orcobre Limited)とともに2014年末よりアルゼンチン・オラロス塩湖で炭酸リチウムを生産し、安定供給に努めてきました。自動車の電動化が急速に進む中、引き続きリチウム需要は伸びることが予想され、旺盛な需要に対して、生産能力を増強することで長期的・安定的なリチウム供給体制の構築を目指しています。

2022年には国内初の水酸化リチウム製造専門会社となる豊通リチウム(株)が稼働を開始しました。水酸化リチウムは、車載向けリチウムイオンバッテリーの正極材の原料であり、電動車普及の加速やバッテリー性能の向上に伴い、これまで以上に需要が見込まれるとともに、安定供給が求められています。

豊通リチウムでの生産能力は、10,000トン/年ですが、急拡大するリチウムイオンバッテリー市場の期待に応えるため、将来的には生産能力の拡大や、海外への展開も視野に入れています。