労働安全衛生

豊田通商グループ「安全衛生方針」

豊田通商グループは、グループ社員のみならず、契約社員、取引先、投資先、その他関係者の労働安全衛生の確保が最重要である、という認識のもと、以下で掲げる「グループ安全衛生方針」に基づき活動します。また、労働安全衛生環境の不備により社内外ステークホルダーの活動が影響を受ける場合は、関係者に対し本方針に基づくカイゼンを働きかけていきます。

豊田通商グループ安全衛生方針
  1. 1安全と健康の確保を図るには良好なコミュニケーションが必要と認識し、トップは社員との協議を尊重する。
  2. 2安全衛生関係法令、客先構内作業業務要領などを尊重するとともに、必要な自主基準を設け安全衛生管理のレベル向上を図る。
  3. 3労働安全衛生マネジメントシステムを利用し、継続的な改善ならびに維持に努め安全衛生水準の向上を目指す。
  4. 4グループ全社的な安全衛生活動の推進のため、組織体制の整備、責任所在の明確化を図る。
  5. 5快適かつ健康的な職場の形成を進めるため、全社員に対し安全衛生確保に必要かつ充分な教育・訓練を実施する。

安全衛生管理推進体制

豊田通商グループ安全管理体制
豊田通商グループ安全管理体制(2019年3月期)

安全衛生各種会議

「安全週間連絡会」「安全管理強化会議」を中心に、安全情報の共有と安全意識の向上に努めています。

豊田通商では週1回、各本部のゼロ災推進メンバーを中心に、関係者が出席する「安全週間連絡会」を開催しています。

また、全社を横断する会議として、代表取締役副社長が議長を務め、本部役員(各本部CEOおよびゼロ災担当役員)が出席する「安全管理強化会議」を毎月開催し、情報の共有とトップの安全意識の高揚を図っています。

安全衛生担当であるCHRO(Chief Human Resources Officer)を議長として「安全衛生委員会」を月一回開催し、社員の安全衛生環境に関する協議を行っており、健康と安全に関するリスクについて、その重要性に基づき取締役会に報告する制度をとっています。「安全衛生委員会」には労働組合役員も従業員代表として参加し、従業員の健康推進や働きやすい環境について議論しています。

豊田通商グループ・仕入先での推進活動

豊田通商では、1985年に安全管理室、2001年に環境安全推進部を設置し、2010年に現在の安全・環境推進部になってからも災害の撲滅・未然防止と安全文化の構築に取り組んできました。工場安全診断、労働安全衛生マネジメントシステム、リスクアセスメントなどの活動を通して、国内外のグループ会社の安全管理活動を推進しております。また全世界共通の安全ルールである「TOYOTA TSUSHO GLOBAL SAFETY STANDARD」のグローバル展開にも力を入れております。

安全衛生管理対象会社の364社のうち、約4%に当たる15社が労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格である「OHSAS18001」「ISO45001」の認証を受けております。(2021年9月現在)

※安全衛生管理対象会社:出資比率50%以上の製造及び物流の会社

国内では「豊田通商グループ安全・環境推進連絡会」を設置し、豊田通商と国内グループ会社の労働安全衛生活動を推進しています。同委員会は、豊田通商代表取締役副社長が議長を務め、グループ会社59社の代表取締役が参加します。

また、豊田通商では、国内外の事業拠点に対し、経営トップや事業本部のトップが自ら安全を点検する「工場巡視」や「安全パトロール」を実施しています。さらに管理体制や安全衛生委員会の活動状況、年間活動計画の推進状況など21項目を審査する「工場安全診断」や、災害を未然に防止するための「リスクアセスメント」を実施しています。これらの結果を基に、課題の抽出と対策の実施を進めています。

工場安全診断はグループ会社において実施し、安全管理や現場での安全指導を徹底しました。また、これらグループ会社における災害の未然防止活動として、各社の危険源を抽出し対策を検討するリスクアセスメントも実施しました。

海外グループ会社についても、安全の方針・理念(ANZEN-FIRST)を共有した上で、各国の法規に対応した安全衛生活動を推進しています。また、2012年度から「全世界共通の安全文化の構築」を目指して「GLOBAL SAFETY MEETING」を開催しており、第9回目となる2020年度はZoomを使って、29カ国18社の96名が安全活動好事例についての横展や当部「2025年ビジョン・ロードマップ」に基づいて昨年に引き続き新たな安全衛生管理の仕組みや教育体系に向けて活発な討議と勉強会を2日間実施し、今後のアクションプランを共有しました。

アフリカで活動する約150社の事業体においてトヨタグループの企業文化である「カイゼン」と「安全」活動を根付かせる活動をしております。

仕入れ先については、工事関係の「豊田通商豊田安全衛生協力会」と納品関係の「豊田通商納品安全衛生協力会」で、協力会社各社の安全管理向上および客先構内作業での無事故無災害を推進しております。会員会社は約550社で総会・安全大会・研修会などを通して安全意識の向上に努めています。

具体的には、工事関係ではロックアウト分科会を中心にロックアウトマスター教育を実施し、客先構内請負工事での安全管理を強化しています。

納品関係では、「ドライバー研修会」を開催して、会員会社のトラックドライバーに安全運転教育を実施しています。

労働災害発生件数・休業災害度数率

豊田通商では、グループ内で発生した労働災害は、「豊田通商グループ労働災害報告基準」に従い遅滞なく報告されており、災害発生の真因分析・再発防止対策は、全ての部署に展開され、類似災害発生の未然防止に役立てております。「ゼロ災害・ゼロ疾病」を究極の目標(理念)として努力を続けておりますが、「日々の弛まぬ安全活動の結果がゼロ災害に結び付く」との考えのもと、毎年の労働災害発生件数を前年実績の半減に抑える体制づくり、安全衛生文化の構築に取り組んでいます。2021年度の全社目標は73件としています。(昨年度よりCFAO社傘下のアフリカ連結子会社 約140社の安全管理も追加管理となり、アフリカでの災害発生実績の半減を目標値としています)

2020年度(2020年4月~2021年3月)は1件の重大災害が海外で発生したほか、2件の障害災害と97件の休業災害が発生しました。災害が発生するたびに労働災害報告基準に従って災害発生の真因分析と再発防止対策の実施を行っています。2件の障害災害はともに挟まれに起因しており、作業手順書の不遵守によるものでした。そのため作業手順書の見直しと従業員への教育で再発防止を講じています。

過去3年のグループ労働災害発生状況
  2018年度 2019年度 2020年度
目標 実績 目標 実績 目標 実績
国内 海外 合計 国内 海外 合計 国内 海外 合計
労働災害件数
(休業以上)
26 10 60 70 26 19 44 63 77 20 80 100
内 正規社員 3 56 59 13 43 56 9 78 87
内 非正規社員 7 4 11 6 1 7 11 2 13
死亡者数 正規社員 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
非正規社員 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
休業災害度数率 - 0.28 1.05 - - 0.6 0.62 - - 0.63 0.83 -
  • 2020年度労働災害休業度数率(厚生労働省 2020労働災害動向調査の概況より)
    • 全国平均値:1.96%
    • 業界平均値(事業規模100人以上の卸売業・小売業対象):2.27%
  • 2020年度よりCFAO社傘下のアフリカ連結子会社 約140社の安全管理も追加で管理することとなったため、2020年度目標は77件

第三者認証

上記のパフォーマンスデータの一部はLloyd’s Register Quality Assurance(LRQA)による第三者認証を受けています。

労働安全衛生に関するデュー・デリジェンス

投資事業工事の労働安全衛生審査を計画段階で実施しています。

工事が付帯する投資事業のうち、出資率が50%以上のものについては、新規・既存事業のリスク評価に労働安全衛生基準を明記し、計画段階から工事施工サイクルを監査することで安全管理体制を構築しているかを確認し、労働安全衛生リスクの低減に努めています。

安全推進室は、無事故・無災害で工事を完了するために、5つの安全施工サイクルが順調に機能するよう、発注者としての「安全配慮義務」に努めています。

5つの安全施工サイクル
  1. 1新規入場者教育
  2. 2作業指示の実施とKY(危険予知)の実施
  3. 3安全パトロール
  4. 4安全ミーティング
  5. 54S(整理・整頓・清潔・清掃)

安全衛生教育

安全管理の原点は「人づくり」であるとの考えに基づき、グループ社員はもちろん、仕入先さまをも対象として「豊田通商グループ安全衛生方針」に従った各種安全衛生教育を実施しています。下記の表にある4つの労働安全衛生研修が、豊田通商における代表的な労働安全衛生です。

各営業本部の安全衛生意識向上と自立化につなげるべく各種教育を実施しています。各本部で安全活動を主導しているゼロ災害活動推進メンバーに対しては、「安全管理者選任時研修」を義務付け、安全意識の向上に努めており、2020年度はコロナ禍により開講出来ませんでしたが、これまでの累計受講者数は1,300名以上に上ります。

また、新入社員、中堅社員、管理職、経営者のそれぞれに、階層別の安全衛生研修を実施し、2020年度は延べ399名の方に受講頂きました。仕入先さまにも安全体感道場で安全衛生教育を実施させて頂いております。

これら安全衛生教育を指導する講師は、豊田通商グループの事情を理解し、現場に即した対応ができるよう社内で育成されており、厚生労働省が認定する安全衛生教育の講師資格である「RSTトレーナー」や、トヨタグループの安全衛生責任者教育講師資格である職長教育講師資格「全豊田作業責任者専門講師」の資格を保有しています。

安全衛生関連の代表的な研修と受講者数(2020年度)
研修名 研修内容 受講者数
安全管理者選任時研修
*2020年度 未実施
安全管理者になるための法定教育 0名
階層別安全教育 豊田通商グループ安全衛生方針の説明と
安全衛生管理の基本教育
399名
安全体感道場 危険体感設備を用いた危険感受性向上の教育
(豊田通商・グループ各社・仕入先社員 対象)
287名
トップ層安全衛生研修会
*2020年度 未実施
外部講師による安全衛生講話、勉強会
(グループ各社・仕入先経営層 対象)
0名

1. 安全体感道場

水蒸気爆発の実演

危険への感受性を高めてもらうことを目的に、2010年度、豊田スチールセンター内に「安全体感道場」を設置しました。「挟まれ体感」「重量物体感」など61種の危険体感をシミュレーションでき、豊田通商、グループ会社の社員のほか、「安全衛生協力会」に参加している仕入先さまにも開放しています。

コロナ禍の下で、2020年度は取引先含め287名が利用しました。

2. オフィス安全体感教室

実例で学ぶオフィスのリスク

商社として事務所内での業務が多いことも鑑み、2016年度より「オフィス安全体感教室」を開講し、事務所で働く上での社員の安全意識向上にも取り組みを始めています。2020年度は、年17回ZOOMで開講、計154名が受講し、これまでの受講者数はグループ会社社員も含め、800名以上になります。

3.安全情報の発信

豊田通商では、社内独自の電子掲示板で全社員に安全衛生情報を発信しています。

2009年3月に開設した電子掲示板「OSH-NET」にて、安全衛生管理資料や災害事例、各種関係会議の議事録などの情報を一元化して発信していましたが、2017年「ANZEN-NET」に名称変更し、デザインの一新や随時情報を追加するなど更に使いやすさと内容の充実を図っており、来期2021年度に改めてデザイン審査を予定しています。

また、名古屋本社内に「ゼロ災コーナー」を設置し、豊田通商の安全管理の取組みや災害事例、教育内容など展示しています。同施設は、豊田通商・グループ各社に加え、お客様・仕入先の方々にも自由にご利用いただいています。

安全衛生へのさまざまな取り組みの情報を全社員が共有・理解し、全社を挙げた安全意識向上が図れるよう努めています。

  • OSH:Occupational Safety and Health(労働安全衛生)の略

豊田通商グループ「健康宣言」

健康経営優良法人2020

豊田通商は2021年、経済産業省と東京証券取引所が共同で実施する「健康経営銘柄2021」に選定されました。2017年10月に経営トップより「豊田通商グループ健康宣言」を行い、健康経営に取り組んできました。社員一人一人がマテリアリティを意識して事業活動に取り組むべく、健康経営をさらに強化し、今後も社内外に向けて、当社の健康経営を推進する決意を継続して発信していきます。

豊田通商グループ 健康宣言

従業員の心身の健康は、会社の一番の財産です。
豊田通商グループは、従業員の多様性を尊重し、受容しながら、
誰もが安心して働ける職場環境の中、一人ひとりがいきいきと活躍し、
より良い仕事で社会に貢献することで、企業理念を実現し、価値創造企業となることを宣言します。

取締役社長 貸谷 伊知郎

健康経営のための3つの指針

豊田通商グループは、個人と組織のパフォーマンスを最大化し、豊通グループウェイを体現するために、自立的に自身の健康の保持・増進するための『ヘルスリテラシーの向上』を最重要課題と定め、下記3つの指針の下、健康経営に取り組みます。

従業員の健康

豊田通商グループは、従業員が、健康への意識と知識を持ち、自立的に自身の健康の保持・増進ができるようサポートします。

職場活力の向上

豊田通商グループは、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の尊重と受容)に基づき、多様な人材が、ひとり一人の働き方を尊重し合い、元気にいきいきと活躍できる職場環境づくりをサポートし、働き方改革等の実践を通じて、組織の活力とパフォーマンスの最大化をしていきます。

社会への貢献

豊田通商グループは、心身ともに健康な従業員ひとり一人の活躍により、世界各地での健全なビジネスや企業活動を通じて、かけがえのない未来のため、豊かな社会づくりに永続的に貢献していきます。

健康経営戦略

豐田通商グループは健康宣言を行い、健康経営に取り組んでいます。従業員一人一人が心身の健康保持増進に努め、Be the Right ONEを体現する人財の育成を経営課題と設定しています。

定期健康診断や各種面談、生活習慣病やメンタル不調と、感染症、がん罹患それぞれに施策やセミナーを実施することでヘルスリテラシーを向上させ、いかなる環境でも自立的に自身の健康保持増進活動を行えるようサポートします。

加えて、新在宅勤務制度の普及やオフィス改革により柔軟で生産性の高い働き方を可能にする仕組みづくりに取り組んでいます。

健康経営 推進体制

最高責任者を取締役社長、推進責任者にCHROを任命し、人事部、健康管理室、健康保険組合が共同し、定期的な会議を開き、下記の体制で健康経営を推進しています。

安全衛生担当であるCHRO(Chief Human Resources Officer)を議長として「安全衛生委員会」を月一回開催し、社員の安全衛生環境に関する協議を行っており、健康と安全に関するリスクについて、その重要性に基づき取締役会に報告する制度をとっています。「安全衛生委員会」には労働組合役員も従業員代表として参加し、従業員の健康推進や働きやすい環境について議論しています。

健康経営取り組みによる各種数値

2017
年度
2018
年度
2019
年度
2020
年度
2021
年度目標
定期健康診断受診率 100% 100% 100% 100% 100%
精密検査受診率 67.1% 86.5% 94.9% 97.1% 100%
ガン検診
受診率
ABC検診 - 100% 100% 100% 100%
便潜血 - - 92.0% 93.8% 100%
治療率 ※1 血圧 87.6% 87.2% 90.2% 90.3% 93%
血糖値 75.9% 71.2% 78.3% 83.8% 85%
肥満者率 BMI25
以上
全年代 22.5% 23.2% 23.4% 23.6% 23%
40歳未満 13.9% 15.4% 17.3% 17.2% 17%
喫煙率 合計 20.8% 20.4% 20.8% 18.0% 17%
30.0% 29.8% 29.9% 25.8% 25%
3.5% 3.1% 3.1% 2.2% 2%
運動習慣者比率 ※2 46.2% 45.4% 46.2% 45.4% 50%
「睡眠により十分休養が取れている」者の割合 64.3% 67.0% 66.5% 75.5% 78%
朝食摂取率 ※3 73.4% 75.5% 74.9% 76.0% 80%
ストレスチェック受診率 79.7% 84.2% 88.4% 97.2% 98%
高ストレス者率 6.8% 8.2% 8.4% 5.3% 5%
長時間労働 50Hを超える時間外労働勤務の発生率 2.63% 2.84% 2.53% 2.58% 2.5%
過重労働者産業医面談対象者の面談実施率 88.7% 90.0% 93.5% 94% 100%
年次有給休暇取得率 60.6% 62.8% 65.8% 52.8% 60%
感染症セミナー(累積人数) 2232人 2432人 2523人 2523人 2800人
アブセンティーズム(連続して7日以上私傷病で休んだ者の損失割合) 身体 0.38% 0.24% 0.21% 0.12% 0.1%
メンタル 0.44% 0.40% 0.33% 0.28% 0.2%
プレゼンティーズム(WHO-HPQ) - - - 35.4% 33%
医療費(1人当たり)国内 146,495円 134,091円 133,922円 133,051円 130,000円
ワークエンゲージメント 2.32 2.65 2.61 2.65 3
特定保健指導実施率 - 26.3% 48.4% 40.2% 48%
  1. ※1治療対象者のうち治療を受けている者の割合
  2. ※2「1回30分以上の軽く汗のかく運動を週2日以上1年以上実施」または「日常生活において歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施」に「はい」と回答した者の割合
  3. ※3「朝食を抜くことが週に3回以上ある」に「いいえ」と回答した者の割合

総評:2017年度より、医療費、アブセンティーズム(身体・メンタルとも)は減少傾向にあります。コロナ禍で、高ストレス者率減少、朝食摂取率や睡眠により十分休養が取れている者の割合は上昇、喫煙率は著明に改善するなど生活習慣は良好な傾向を認めました。その中で運動習慣者比率は減少しており、今後も在宅勤務が続くため、運動習慣改善対策が必要と考えられます。また、2021年度より、健康経営の最重要課題であるヘルスリテラシーの測定を開始、健康経営効果を総括的に測定する指標として健康チャレンジ8KPIを導入し、取組みを評価していく予定です。

健康促進施策

1. 従業員の健康

2021年度、トヨタグループで推進する8つの健康習慣(適正体重、運動、飲酒、禁煙、朝食摂取、間食、睡眠、ストレス)の改善に取り組む活動『健康チャレンジ8』を導入しました。本活動を通して改善効果が期待できる生活習慣病、メンタルヘルスに加え、がん対策、感染症対策を柱に健康管理に取り組みます。

当社の健康チャレンジ8

8つの健康習慣のうち、実践できている項目を1点とし、8点満点で合計点を集計します。従業員の平均点を算出し、健康経営を総括して評価する指標として健康チャレンジ8のKPIとし、これら8つの健康習慣毎に施策を企画・実施します。

2021年度の健康チャレンジ8KPIは5.57点でした。2025年度に6.5点を目指します。当社では『健康チャレンジ8』に加え、社員一人一人が8つの健康習慣の中から課題を1つ選んで『私の健康宣言』を行い改善に取り組みます。

平均年齢や肥満者の増加とともに生活習慣病保有者の増加が問題となる中、国内外で活躍する従業員一人一人がいかなる環境においても自立して健康管理を実践できるよう、活動を通して従業員の心身の健康状態の改善を計るとともに、健康経営最重要課題であるヘルスリテラシーの向上に取り組みます。

健康チャレンジ8の分析結果

健康チャレンジ8の実践個数が多いほど、生活習慣病の数値異常者は少ない結果でした。また、ヘルスリテラシー、ワークエンゲージメントは高く、プレゼンティーズム損失割合は低い傾向でした。

生活習慣病

健康チャレンジ8 実践個数が多いほど、生活習慣病の数値異常者は少ない結果でした。

血圧異常者割合(%)
健康チャレンジ8 実践個数
血糖異常者割合(%)
健康チャレンジ8 実践個数
脂質異常者割合(%)
健康チャレンジ8 実践個数
肝機能異常者割合(%)
健康チャレンジ8 実践個数
ヘルスリテラシー

健康チャレンジ8 実践個数が多いほど、ヘルスリテラシーは高い傾向でした。

ヘルスリテラシー (平均)
健康チャレンジ8 実践個数
プレゼンティーズム

健康チャレンジ8 実践個数が多いほど、絶対的プレゼンティーズム損失割合は低い結果でした。

プレゼンティーズム (平均)
健康チャレンジ8 実践個数
ワークエンゲージメント

健康チャレンジ8 実践個数が多いほど、ワークエンゲージメントは高い傾向でした。

高ワークエンゲージメント割合(%)
健康チャレンジ8 実践個数

肥満対策

近年、40歳未満の若年者肥満者増加が課題であり、40歳未満でBMI25以上の対象者167名に対し、個人の健診結果をビックデータと予測モデルで分析した「生活習慣病リスクレポート」を用いた肥満指導を実施しました。アンケート回答が得られた76名のうち、96.1%がよく理解できたと回答、94.7%がすぐに改善に取り組みたいと回答しました。167名のうち79名が減量に成功し、25名はBMI25未満となり、肥満から脱却しました。

運動習慣対策

在宅勤務による身体活動量の低下が予想されたため、産業医講話や健康管理室より「在宅勤務時の健康的な生活のススメ」などの便りを発信する取組みとともに、2回のウォーキングイベントを実施し、のべ459名が参加しました。約85%が非常に満足・満足と回答、約90%の参加者が歩くことへの意識が向上したと回答、特に2回目はチャリティーイベントとして実施したところ99%の参加者がまた参加したいと回答しました。アンケート回答結果と歩数の分析では、1日平均歩数11000歩で減量効果、8000歩で意欲の向上や熟眠などの良い効果、7000歩で現状維持、3000~5000歩では体重増加が認められました。心身の健康を維持・向上するためには、平均7~8000歩/日以上の歩行が必要と考えられました。今後も運動習慣対策への取組みを強化していく予定です。

喫煙対策

2009年より喫煙対策を開始しましたが、男性喫煙率は30%程度で高止まりし、改善が課題でした。2020年度71名(男性64名、女性7名)が禁煙に成功し、男性喫煙率は29.9%→25.8%と減少し、全国平均を下回りました。禁煙の動機は、自身の健康のためが最多で74%でした。また82%の方が在宅勤務で禁煙しやすかったと回答しました。コロナ禍で健康意識が向上、喫煙機会の減少とともに在宅勤務が禁煙実行に働いたと考えられました。2019年より導入した禁煙外来補助を継続するとともに、自力禁煙者への支援も継続します。

がん対策

近年、がん罹患者が増加傾向にあり、がん予防に対する正しい知識の共有のため、2018年度より健康セミナーおよび産業医講話を行っています。健康保険組合と連携し、人間ドックによるがん検診の推奨に加え、2018年度定期健康診断時に全社員対象に胃がんリスク検診(ABC検診)、2019年度より40歳以上の全社員を対象に大腸がん検診(便潜血検査)を導入しました。健康保険組合で2021年度より、科学的根拠に基づいた、あらたながん検診補助制度を導入しました。

メンタルヘルス

2015年12月にストレスチェックの義務化に先立ち、2008年より「こころの健康診断」を実施してきました。ストレスチェックは海外勤務者にも実施し、高ストレス者に対しては産業医面談に加え、社員及びご家族も利用できる外部相談窓口を設けています。また、職場へのフィードバックを行うとともに、全社員対象にメンタルヘルスマネジメント研修を実施しています。2020年度コロナ禍において、国内勤務者の高ストレス者率は低下(8.9%→5.3%)しましたが、海外勤務者においては増加(5.6%→5.8%)しました。海外勤務者に対して産業医への相談を呼び掛けるとともに、高ストレス者全員へ産業医よりアプローチを実施しました。

2. 職場活力の向上

いきワク活動

この活動は、室・グループという小さな組織単位で行い、組織の成長のためにメンバー自身がテーマを考え、そこで決めたアクションに全員で取り組むものです。全員が意見を出し合い、メンバーのそれぞれの異なる価値観を受け止めながらの合意形成を大切にすることで自立的・自発的に物事に取り組む意識・風土を醸成することを目指しています。この活動の中から、新しい働き方への取り組みや、新規事業を考えるための勉強会など様々な取り組みが生まれ、職場の活力向上につながっています。またこの活動は関連会社への展開も開始しております。

オフィス改革

新しい働き方の実現にむけて、オフィス改革を進めています。在宅勤務で集中作業を行う一方、オフィスは社員同士が実際に集まり顔を合わせて対話し、互いに教えあい、知恵を出しあうことで組織の力を最大限発揮できる環境へと変革を進めています。2021年6月にはモデルルームを設置し、様々なトライアルを実施しています。

タイムマネジメント

2017年より早期退社を促す20時の社内一斉消灯、36協定上限の段階的な引き下げや従業員向けの労務管理知識向上、意識醸成を図ることで、長時間労働者の低減、残業削減に一定の効果を出しています。

また2020年度よりコアタイムの短縮を行い、同年10月からの新在宅勤務制度のトライアル導入や、2021年1月からの在宅勤務手当の支給開始等、全社的にテレワークを推奨し、通勤時間・残業時間の削減によるワークライフバランスの実現や従業員がより柔軟に働ける環境整備を進めています。

3. 社会への貢献

当社では、海外勤務者が世界各地で安心して活躍し、業務を通じて社会貢献できるよう、従業員およびその家族に対し、感染症対策、医療サポートを行っています。

感染症対策

海外勤務者およびその家族に対して、赴任前セミナー、配偶者セミナーを開催し、感染症や現地での健康管理に対する知識を深めています。2017年度より海外勤務・出張の可能性のある従業員を対象に感染症セミナーを開始し、海外勤務者だけでなく帯同家族、海外出張者へも感染症予防ワクチンの積極的な接種を推奨しております。また、外務省、International-SOS社、Control Risk社等の情報をもとに、国内外の感染症の発生状況について最新情報を出張者や海外赴任者に知らせ、渡航先で必要となる予防接種など健康管理のサポートを行っています。

医療サポート

海外赴任前に産業医による赴任前面談を実施し、渡航可否判断および渡航前の体調管理を行うとともに、年1回の人間ドックを義務付け、人間ドック結果を受けて産業医から体調確認を行っています。健康管理室に相談窓口を置くとともに、本社および現地での医療アシスタント会社との連携や、EAPによる健康相談など、海外での医療サポートを行っております。

例えば、サブサハラ・アフリカで深刻な社会問題となっているHIV/AIDSに対する取り組みを行っております。その脅威を取り除くために、同地域で働く従業員・家族向けにHIVやマラリアに対する予防、検査、治療を実施しています。アフリカ全54か国で事業を行うCFAO社では、「Health by CFAO」として、開発途上国での有病率が高いHIV、糖尿病、マラリア、高血圧、結核などの慢性疾患を対象として、啓発・予防・検査・ガイダンスなどの効果的な方法でこれらの疾患の解決に取り組んでいます。2020年には慢性疾患のキャンペーンを72回主催し、7,286名にスクリーニング検査を実施しました。

新型コロナウイルス感染対策

当社では対策本部を設置し、移動管理と支援、物資対応、感染状況把握・個別対応、制度対応の4つのカテゴリーに分けて、単体約3,500名、国内外連結約66,000名の感染対策を行っています。

国内では、在宅勤務対応・出張制限を行うと同時に、職域でのワクチン接種の実施、産業医による新型コロナウイルス関連の正しい知識の共有を目的としたセミナーを実施することで、従業員を感染から守っています。感染者発生時の対応マニュアルも展開し、個別感染者対応をすることにより適切に感染拡大防止が図れる体制にしています。また安否確認システムを活用し、全社員に対して毎朝の健康状態確認を実施し、体調不良者に対して産業医から体調確認を行うことで従業員の不安を取り除く対応もしています。単体及び関連会社に対して健康管理室に相談窓口を開設し、健康相談がいつでもできる体制にもしています。

グローバルでは、退避ガイドライン等を整備し、各国の感染状況のモニタリングしながら各極と連携し、海外勤務者の退避判断、再渡航管理等移動管理を徹底することで感染リスクからの回避を図っています。
また各国の感染状況を踏まえ、改めて産業医との面談機会を設定し不安や懸念点解消に努めています。

地域社会への貢献

豊田通商グループはビジネスを展開する活動場所のコミュニティへの貢献は、ともに持続可能な発展を目指す中で必要不可欠な要素であると考えています。

世界三大感染症の発生リスクが高い地域で事業を行っている企業として、地域住民の方も含めた予防に関する様々な活動を行っています。

例)

  • 世界三大感染症に関する啓発活動や予防活動を実施。予防と治療に関する情報を提供(避妊具の無料配布等)。
  • 保健機関の支援やHIVで孤児となった子どもたちの支援。

〈CFAOグループ DT DOBIEでの取り組み〉

サハラ以南のアフリカでは、2016年には一日1,000人以上がエイズで亡くなっていると言われています。ケニアで事業を展開するCFAOグループのDT DOBIE(ナイロビ、ケニア)では従業員と地域社会を対象にした健康プログラム(HIV、糖尿病、肥満、高血圧、癌のスクリーニングなど)を長年にわたって実施しています。

また、DT DOBIEでは2006年以来「Upendo village」を支援しています。「Upendo village」は学校に通う子供たちにHIVやエイズの知識を広める活動や母子感染リスクの低下、HIV&AIDSのパンデミックに対応する医療機関の能力強化など様々な活動を行っています。

2020年にはCFAO グループと共同でHIV&AIDSの脅威に晒されている地域であるナイバシャの貧困家庭に高耐水性の水タンクと雨水貯留システムを寄贈しました。