汚染防止

方針

豊田通商グループでは、大気汚染防止法、水質汚濁防止法など関連法規を順守し、汚染物質の排出抑制を図り、自然環境の維持・保全に積極的に取り組みます。

汚染リスク対策

1. 法規制の要請を超えた汚染回避

環境関連法規、条例の基準値の80%以内を目安に当社グループ内で独自基準を設定して日常管理を実施し、内部監査により順守状況を確認しています。なお、2022年度中の環境関連の罰金・処罰、法令や規制に対する違反および不適合な事例はなく、それらに伴うコストも発生していません。

<目標>
法令順守は勿論、汚染の未然防止を目的とした活動も実施しています。
例えば、業務用車からの油漏れ発生0件を毎年の目標として取り組んでおり、2022年度の発生件数は0件でした。
取引先等から油漏れ事例を入手し、月次でグローバルに情報共有し、教育に努めております。

2. 化学物質管理

工業製品に使用される物質の中には、環境汚染や人体への健康被害の恐れがあるものもあります。豊田通商グループでは、これらの物質の使用・管理に関してEUが策定した各種規制を遵守しています。

例えば、自動車部品を製造する樹脂加工工場や合成ゴム加工工場では、REACH※1で規制対象となっている化学物質を含む可塑剤や難燃剤を使用しています。対象物質および調剤に関しては、商品中に含まれる各物質の数量管理を実施しています。また、成形品に関しては、成形品中に該当物質(SVHC※2)が含まれているかどうかを確認し、人の健康や環境に配慮した化学物質の使用・管理をしています。

  1. ※1REACH:EUにおける化学物質の安全な使用・取り扱い・用途に関する法律
  2. ※2SVHC(Substances of Very High Concern):人の健康や環境に対して深刻な悪影響を及ぼす可能性のある高懸念物質

3. PCB含有機器の豊田通商グループ統合処理推進

豊田通商グループでは、PCB含有機器の保有(保管中・使用中)そのものを大きな環境リスクと捉え、2015年から統合処理を推進しています。

現在、保有台数の内、100%が処理完了しました。

PCB含有機器の豊田通商グループ統合処理推進
PCB含有機器の豊田通商グループ統合処理推進

4. 豊田通商グループの環境負荷低減活動

当社グループの産業廃棄物中間処理を営む豊通ケミカルエンジニアリングでは、環境問題や社会の意識変化に対応するため事業活動に伴う環境負荷低減を図ることを目的とした「環境保全協定」を半田市と締結しています。
法令で定める基準以上の厳しい自社基準・協定基準を定め、地球温暖化対策や廃棄物対策等を実施し、環境に配慮した事業活動を行っています。

具体的な数値目標のひとつとして、大気汚染物質の指定物質であるダイオキシン類について、焼却設備での規制値、協定値1.0以下(ng-TEQ/m3)に対して、0.8以下(ng-TEQ/m3)を基準値として定め、環境報告書で開示しています。最新のデータ(2022年度)は、最大値0.04、最小値0.0074であり、基準値(上限)を大幅に下回る値を維持しています。
このように法令や条例よりも厳しい基準を常に設けて環境に配慮するという目標にコミットすることで、ひとにやさしく、快適な環境で安心して暮らせるまちづくりに貢献しています。

パフォーマンスデータ

VOC排出量
VOC排出量
集計範囲:豊通エネルギー
ばいじん排出量
ばいじん排出量
集計範囲:豊田ケミカルエンジニアリング
塩化水素排出量
塩化水素排出量
集計範囲:豊田ケミカルエンジニアリング
窒素酸化物排出量
窒素酸化物排出量
集計範囲:豊田ケミカルエンジニアリング
硫黄酸化物排出量
硫黄酸化物排出量
集計範囲:豊田ケミカルエンジニアリング
排水量(水質と放流先)
2020年 2021年 2022年
排水量
(単位:1000m3
海洋 0 8 9
地表水 612 1,551 743
地下・井戸 0.27 5,520 6,466
オフサイトの水処理施設 497 2,122 3,119
合計 1,109 9,201 10,337
水質
(単位:ton)
総BOD量 1.4 1.3 0.9
合計 1.4 1.3 0.9
集計範囲:豊田通商単体・国内連結子会社(2020年)、豊田通商単体・国内海外連結子会社(2021-22年)
国内の水質データについては排水処理後の処理水の(河川放流分のみ)BOD量を算定
汚染、廃棄物、原材料の課題が及ぼす費用
0円
将来発生しうるコスト(シャドウコスト)として、従来はPCB処理費用の見込みを掲載。今回、全廃達成につき記載を0とする
水マネジメント関連コスト

当社グループで産業廃棄物中間処理を営む豊通ケミカルエンジニアリングでの2023年3月期における排水コストは以下の通りです。

・水関連リスクに関連するコスト:107,101千円
(雨水・汚水焼却処理費用、側溝修理費用、側溝清掃費用等、水関連リスクの対策費用を含む)
・水関連リスク軽減の為の投資:650千円
(オゾン発生装置導入の為の水質改善調査費用)