社長メッセージ
株主の皆さまへ

拝啓 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
世界経済を概観しますと、コロナ禍から回復の兆しが見えてきたものの、ロシアのウクライナ侵攻を契機としたエネルギー価格の高騰、インフレ率の高まりや急激な円安進展など、取り巻く経済環境の先行きは未だ不透明な状況です。
2022年5月に発表した中期経営計画において、豊田通商グループは「次の新しいステージ」へというメッセージを発信しました。かつてない範囲とスピードで進む社会の変化に適応し、22年3月期の過去最高益水準を維持し乗り越えるためにも、「何々と言えば豊田通商」とお客さまに言っていただける「タグ」を増やし、「次の新しいステージ」で新たな挑戦をすることが必要であると考えています。
2022年は、当社が「次の新しいステージ」へ進むために推進している4つの重点分野のひとつアフリカ事業を開始してからちょうど100年が経つ節目の年です。8月には第8回アフリカ開発会議(TICAD8)が開催され、「for the future children of Africa」というキーメッセージのもと、当社は25件のMOUを締結いたしました。今回締結したMOUの具体化を図り、事業を通じて現地の社会課題解決と経済発展への貢献を加速していきます。
また4つの重点分野のひとつであり、昨年11月に策定した「カーボンニュートラルロードマップ2030」の中核でもある再生可能エネルギー事業、その中で重要な役割を担うユーラスエナジーホールディングスの100%子会社化を2022年8月に実施しました。同事業への取り組みを加速し、脱炭素社会への移行に貢献していきます。
これからも、唯一無二の価値を創造しうる存在としての「タグ」、すなわち「豊田通商ならでは」と言われる事業領域の確立、貢献できる領域の拡大に取り組む我々の「次の新しいステージ」に、ご期待ください。
豊田通商グループをご理解いただき、ご支援くださっている株主の皆さまに心より感謝申しあげますとともに、今後とも変わらぬご支援を賜わりますようお願い申しあげます。
敬具
2022年11月
取締役社長
貸谷 伊知郎