社会貢献

社会貢献活動基本方針

豊田通商は『良き企業市民』として『人・社会・地球との共存共栄』を目指し、グローバルな社会貢献活動を通して、『豊かな社会づくり』に貢献します。

活動方針

3つの重点テーマ
3つの重点テーマ

豊田通商は、企業理念「人・社会・地球との共存共栄を図り、豊かな社会づくりに貢献する価値創造企業を目指す」に基づき、人(教育)・社会(福祉)・地球(環境)を社会貢献活動の重要テーマ3分野として位置付け、豊かな社会づくり実現に貢献し得るグローバルな活動に積極的に取り組みます。

具体的な活動においては『企業による・役職員による・事業活動による』3つのアプローチをバランス良く選択し、実質的で効果的な活動を推進します。さらに役職員一人ひとりの社会貢献活動を推進・支援するとともに、企業という単位でこそ取り組める自主的な活動を推進することで企業の社会的責任に応え、『豊かな社会づくり』の実現を目指します。

社会貢献活動報告

豊田通商では、社会貢献活動を通じてサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)に取り組んでいます。

2023年3月期 豊田通商グループで実施した社会貢献活動の内容報告。

交通死傷者ゼロを目指し、安全で快適なモビリティ社会の実現に貢献

交通安全啓蒙活動への取り組み

当社は、所轄警察署が取り組む交通安全運動に地域貢献として参加しています。

東京本社の近隣小学校で開催された児童向け自転車教室では、自転車に乗るときのポイントをまとめた交通安全ドリルを、品川駅での高齢者向け交通安全運動では、高齢ドライバー向け冊子の配布を行いました。また、近隣小学校の新1年生向けに通学時に気を付けるポイントをまとめたドリルの配布を行うなど、地域の警察署のご支援のもと、交通安全の普及啓発に取り組んでいます。

交通安全立哨

当社グループの豊通物流(株)は、春・秋の全国交通安全運動期間中に国内各拠点前の公道にて交通安全の呼びかけを実施しています。安城デバイスセンター、三好第1/第2センターで実施する際には同社役員も含めた全員が参加し、公道を走行する車だけでなく、同社通勤者、並びに同社への搬入トラックドライバーにも安全を呼び掛けています。

交通安全教育「School Kids Visit」

当社グループのToyota Lakozy Auto Private Ltd.は、毎年「交通安全教育」の一貫で、近隣小学生の社会科見学を受け入れています。子どもたちには、車の修理や洗車の実演を見学し、車の基本情報や安全への重要性について理解を深めてもらいます。

またToyota Lakozy Auto Private Ltd.では、トヨタドライビングスクールの協力を得て、安全運転講座も開催しています。子どもたちは信号について説明を聞いたり、車に乗る時にシートベルトを締めることの大切さを学んでいます。今後もこのような地域活動を継続し、自動車販売・サービス会社として地域の安全に貢献して参ります。

クリーンエネルギーや革新的技術を活用し、自動車/工場・プラントCO2を削減することで、脱炭素社会移行に貢献

ラムサール条約登録地藤前干潟におけるクリーン大作戦に参加

当社は、名古屋市港区藤前地区の地先に広がる干潟であり、ラムサール条約の登録地となっている藤前干潟の環境保全活動として「藤前干潟クリーン大作戦」に参加しています。2023年3月期は当社やグループ企業の社員・家族合計18名が参加しました。藤前干潟は多数の渡り鳥が飛来する重要な中継地で、名古屋本社からも近く、都市に残された生き物のオアシスを感じることができます。しかし、藤前干潟とその周辺の岸辺は、上流などから運ばれたペットボトル、ビニール袋、発泡スチロールなどの石油原料の製品ゴミで覆われています。今後も、貴重な環境を守るべく、住民団体、行政と協働して保全活動に取り組んでいきます。

オフィス周辺の早朝清掃活動 「Morning Clean!」

当社は、地域貢献の一環として東京・名古屋本社周辺の清掃活動を毎月1回実施しています。2023年3月期は当社やグループ企業の社員約209名が参加しました。今後も地域社会の一員として、環境美化活動に積極的に取り組んでいきます。

風力・太陽光発電施設 サイト見学会の開催

当社グループの(株)ユーラスエナジーホールディングスは、企業ビジョンである「地域と共に発展し、社会から信頼される企業」を実践するため、国内で保有している40を超える風力や太陽光発電施設にて、見学者を受け入れています。見学会では風や太陽光を利用した発電の仕組みを説明するとともに、実際に風車や太陽光パネルを間近にご覧いただき、発電事業への理解促進に努めています。

三浦半島での海洋ゴミ回収活動

当社グループの豊通ケミプラス㈱は、海洋ゴミ問題にも関心を持ち、海の環境NPO法人 OWS協力のもと、社内において、海洋ゴミ問題の写真展の開催と三浦半島での海洋ゴミ回収活動を実施しております。

海洋ゴミの現場を体感することで、その問題解決に必要なことを自ら考え、取り組むことの必要性を認識し、今後の企業活動に繋げて参ります。

廃棄物を資源化することで、モノづくりを支え、循環型社会に貢献

児童福祉施設の子どもたちに知育パズルを届ける活動

当社は、2016年3月期よりNPO法人森のライフスタイル研究所と協働し、「子どもたちに木製玩具を届ける活動」を実施しています。当活動は、国産の間伐材からなる木を使って、積み木や知育パズル、ひらがな/カタカナのハンコを作り、子どもたちに届ける活動です。活動時には間伐材を取り巻く現状を社員に伝えることで環境教育にも繋げ幅広い社会貢献活動になるように心掛けています。

2023年3月期は、コロナ禍のなかで全てを持ち帰り作業として行い、当社やグループ会社社員96名が参加して知育パズル3箱を仕上げました。完成した知育パズルは地域の児童福祉施設に寄贈し、地域社会貢献にもつなげています。

卵の殻からつくるサスティナブルな名刺

当社の名刺は、破棄されるはずの卵殻を乾燥・粉砕して配合した環境に優しいFSC認証紙を使用しています。卵殻は年間約25万トン発生し、産業廃棄物として費用をかけて焼却や埋め立てにより破棄されています。その卵殻を資源として有効活用することで、卵殻の廃棄量を減らし、輸送や焼却時に排出されていたCO2を削減、またCO2を吸収する樹木の消費削減に取り組みます。

廃食油を回収し、バイオ燃料へのリサイクルに提供

当社グループのフジ産業(株)は、給食サービスを提供している事業所で発生した廃食油を回収し、バイオ燃料へのリサイクルに提供しています。

これまで調理に使用した食用油は凝固剤で固め、可燃ごみとして処理していましたが、当社がバイオディーゼル燃料として船舶向けに供給することで、循環型カーボンニュートラルに寄与できるようになりました。現在では、愛知県や静岡県を中心に約20事業所から、約1,000ℓ/月を提供しています。

アフリカをはじめとした開発途上国と共に成長し、事業を通じて社会課題の解決に取り組む

TABLE FOR TWOへの取り組み

当社はNPO法人Table For Two Internationalが主催するプログラム「Table For Two(以下、TFT)」に2008年から参加しています。

TFTプログラムとは、社員食堂で社員がヘルシーメニューやドリンクを購入すると、購入者が10円を負担し、会社も同額を寄付する「マッチング・ギフト方式」で1食毎に20円がTFTを通じて開発途上国に寄付される仕組みです。社員が栄養バランスの良い食事をとることで、自身は生活習慣病を改善でき、途上国現地には学校給食が届けられ、世界の食の不均衡解消の一助となります。

また、TFTの健康増進プログラムとのコラボでウォーキングアプリを活用したウォーキングイベントを2020年から毎年開催しています。参加社員が1日8,000歩達成するごとにアフリカ・アジアの子ども達に給食1食分がTFTを通じて寄付されます。寄付のために歩くことで社員の健康増進にもつながるなど、TFTの概念に沿った活動になっています。

国連が定めた10月16日「世界食料デー」を記念してTFTが開催している「おにぎりアクション」キャンペーンに2020年から協賛企業として参画しています。2023年3月期は、キャンペーン開催中に社員食堂でおにぎり弁当を提供しました。

当社はこれまでに、TFTを通じて369万8,298食の学校給食をアフリカやアジアの子どもたちに届けることができており、当社の支援実績に対して「TABLE FOR TWO International」から、感謝状とパートナーバッジをいただいています。

「アジアの子どもたちに絵本を届ける運動」に参加

当社は、本を開くことは未来を拓くこと、という想いに共感し、2007年3月期より(公社)シャンティ国際ボランティア会主催の「絵本を届ける運動」に参加しています。この運動は、現地の言葉に翻訳したシールを日本の絵本に貼り、まだ本を知らないアジアの子どもたちに届けます。絵本の作成は自宅等への持ち帰り作業のため、社員の子ども達も協力してくれています。2023年3月期は、当社やグループ会社社員364名が参加し、400冊の絵本を仕上げ、(公社)シャンティ国際ボランティア会を通じてカンボジアに届けました。今後も継続して国際教育支援に取り組んでいきます。

貧困で恵まれない家庭の子供たちへの食料品の寄付

当社グループのSubaru Southern Africa (PTY) Ltd.(南ア)では、Westrand Primary Schoolに通う小学生100人に昼食パックの寄付を行いました。

食へのアクセスが万全ではない家庭環境にある子供たちに栄養価の高い食事を届けることで、彼らの成長・発達を支えられるよう、これからも支援していきます。

トヨタラオスによる社会貢献活動 「Football For Everyone」

ラオスは東南アジアに位置する最貧国の一つで、特に地方では教育環境が十分に整っていない状況です。当社グループのトヨタラオスは、地方の小学校にプロサッカーコーチと一緒に訪問し、サッカーのトレーニングを実施、サッカーボール等のスポーツ用品を寄付することで、良き企業市民としてラオスの子どもたちのスポーツ教育に貢献しています。

人権を尊重し、人を育て、活かし、「社会に貢献する人づくり」に積極的に取り組む

ヘルプマーク普及啓発活動

当社は、愛知県が実施する「ヘルプマーク普及パートナーシップ制度」に基づく「ヘルプマーク普及パートナー」に登録いたしました。

12月3日と4日には、B1リーグ ファイティングイーグルス名古屋の試合会場で、愛知県福祉局と協働して、ボランティアとして参加した社員が来場者へ啓発チラシとノベルティを配布しました。チラシに掲載したヘルプマーククイズの参加者は300名に上り、ヘルプマークへの理解、応対方法などを広めていくきっかけとなりました。

当社はヘルプマーク普及パートナーの一員として、今後も啓発イベントを継続していきます。

港区立港南小学校 夏休み港南クラブにて講座開催

当社は、保護者や地域の企業から専門的な知識・技能を子どもたちに伝え、直接的な体験の提供を目的とする港区立港南小学校「夏休み港南クラブ」に、近隣企業として参加し、体験講座を開催しています。豊通オフィスサービス(株)に在籍中のパラアスリート選手と、所属クラブチーム監督に協力いただき、パラ陸上についての講演や、短距離走の速さが異なるメンバーが集まったときに、競争の仕方を工夫することで、楽しく競走できることに気づく機会をご提供いただきました。これからも、地域の子どもたちに様々な体験を提供していきます。

半田こどもエコクラブ活動支援

豊田ケミカルエンジニアリング株式会社は、半田こどもエコクラブ主催による「トビハゼもどれ 半田の干潟へ!!(三河湾環境再生プロジェクト―よみがえれ!生きものの里“三河湾”―)」の活動支援をしています。

この活動は、干潟の清掃とトビハゼの放流活動を行うことで、半田の干潟をより魅力あるものにすることを目的としています。2023年3月期は、園児・小学生とそのご家族の方、約20名程が参加されました。

今後も子どもたちが環境への関心を深め、楽しく学んでいけるよう、支援活動を継続していきます。

バスケ教室の開催とプロバスケ試合への観戦招待

当社グループの豊通ファイティングイーグルス(株)は、スポーツの発展、青少年の育成と地域の活性化に貢献すべく、バスケ教室の実施やプロバスケットボール公式試合への観戦招待を行っています。バスケ教室では、プロコーチや現役選手による実技指導や選手との試合などバスケットボールを通じた交流を行っています。また、プロバスケットボールのシーズン中は、地域の福祉施設にいる児童および関係者を試合に招待し、全国トップレベルのスポーツ観戦の機会を提供しています。

2023年3月期は、コロナ前に近い回数で教室開催、試合招待を行いました。また、試合会場では障がい者アートの展示やヘルプマークの啓蒙活動など、新たな活動を展開し、地域とのつながりを大事にすることで、さらなる貢献を目指し活動しております。

その他の社員参加による活動

身近なボランティア活動として、社内で使用済み切手やエコキャップ、外国コインなどを収集し、途上国などに対する支援を行っています。
また、社会貢献活動への参画意識を促す取り組みとして、会社が指定したボランティア活動に参加した社員に交通費等を支援する「ボランティア支援制度」、社員個人のボランティア活動を会社に報告することで会社がマッチングして寄付を行う「ボランティア報告制度」、主体的にボランティア活動に参加した社員を社内表彰する「社会貢献賞」を設けています。社会貢献賞の表彰状にはフェアトレード商品であるバナナペーパーを使用するなど、社員の関心を高めるようにしています。

「豊田通商留学生奨学金」制度

当社は日本の大学に在籍し勉学に励む私費留学生に対して奨学金を支給しています。幅広い国々から来日されている留学生の経済的不安を緩和することで学習効果を高め、国際社会で活躍する人材の育成に寄与することを目的としています。

2023年3月期はアジア、アフリカなどを中心に18カ国約30名の留学生を支援しました。例年は当社に招いての交流会を開催しておりましたが、オンライン形式での交流会を4月度と11月度に開催しました。留学生からは、日本での留学生活、大学での研究テーマ、将来の夢などを発表いただき、活発な質疑応答を行うなど、交流を深めました。今後も国際社会で活躍する人材の育成につなげるとともに、国際交流を促進していきます。

社員による社会貢献募金制度

当社は、会社から毎年付与される福利厚生ポイントや社内の改善提案による報奨金を社員が任意で募金でき、集まった募金を環境、教育、福祉、災害支援などに取り組む国内外のNGOやNPO、公的機関に寄付する社会貢献募金制度を設けています。また、募金した社員が、寄付する団体を選べる仕組みとなっており、寄付候補団体によるオンライン講演会を実施するなど、社員を広く巻き込み、支援に関われるよう努めております。

2023年3月期は、交通遺児への学資支援、貧困家庭への教育スタディクーポンによる学習支援、海洋プラスチックごみの削減、国内外の自然災害や紛争による難民支援など、様々な社会課題に取り組む団体への寄付を行いました。

社会貢献活動に取り組む団体による社内講演会の開催

当社は、社員にさまざまな社会課題の解決に取り組む団体の存在およびその活動を知ってもらう機会として社内講演会を開催しています。2023年3月期はオンライン形式で5回開催し、当社とグループ会社の社員266名が参加しました。オンライン形式のため、在宅勤務の社員や、地方拠点および海外からも参加がしやすくなり、講演会の質疑を通して団体と当社社員が対話できる機会となりました。また、講演会後には、当社の営業部署やグループ会社から団体への新たな支援のきっかけを作ることができました。今後も講演会を通して社会貢献活動を周知し、当社グループとしての支援の輪を広げていきます。

社会貢献活動実績

当社における社会貢献活動費(2023年3月期) 896百万円