博多港における福岡市の清掃船向けバイオ燃料の供給開始について

  • 機械・エネルギー・プラントプロジェクト

2023年10月12日

豊田通商株式会社(以下:豊田通商)は、福岡市が進める市有船舶(清掃船)*1におけるバイオディーゼル燃料(以下:バイオ燃料)導入の実証実験業務を受注し、このたび、同船舶向けにバイオ燃料の供給などを開始しました。

本実証は、博多港において、脱炭素化を促進するカーボンニュートラルポート*2の形成が推進される中で、船舶から排出されるCO2の削減を図るため、バイオ燃料導入による船舶への影響の有無などを調査する目的で行われているものです。10月12日に、第1回目の燃料の供給を今回の実証船である福岡市が保有する清掃船「第2かもめ」へShip to Ship方式*3で行いました。実証期間である2024年3月までの間、複数回の供給を予定しています。

供給するバイオ燃料については、これまで同様に豊田通商が株式会社ダイセキ環境ソリューションと連携し、トヨタグループや豊田通商グループ企業の社員食堂などから回収した廃食油を、原料の一部として精製し、軽油と配合したものを使用します。

なお、豊田通商として、軽油を主燃料とする軽油船にバイオ燃料を供給するのは今回が初めてとなります。本実証を通じて得られる知見をもとに、これまで供給実績のある、重油を主燃料とする重油船に加え、軽油船に対してもバイオ燃料の利用促進に取り組んでいきます。

豊田通商は、本実証を通じて地域社会と連携、協同し、博多港のカーボンニュートラルポートの形成に向け、CO2排出削減に取り組んでいきます。また、産業ライフサイクルを通じてカーボンニュートラルへの取り組みを推進することで、脱炭素社会への移行に貢献していきます。

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実証実験に使⽤する清掃船(第2かもめ)


* 1:清掃船
⽔域の環境保全や船舶の安全航⾏を確保するため、海上に浮遊する⽊の枝やゴミ等を専⽤の回収装置を⽤いて収集する船舶のこと。

* 2:カーボンニュートラルポート
「2050年カーボンニュートラル」などの政府目標の下、日本の産業や港湾の競争力強化と脱炭素社会の実現に貢献するため、国交省が推進し、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化や水素等の受入環境の整備等を図る港湾。

* 3:Ship to Ship方式
岸壁・桟橋に係留中の船舶、もしくは錨泊中の船舶に燃料供給船が接舷(横付け)して燃料を供給する方法。

本件に関連する当社サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)

<社会課題の解決と会社の成長を両立する最重要課題>
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<当社のこれまでの取り組み>(2023年度)

・2023年8月31日発表:内航船の廃食油回収・バイオ燃料活用の連絡協議会」が本日発足
https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/230831_006296.html

・2023年8月22日発表:神戸港におけるばら積み船へのバイオ燃料供給について
https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/230822_006294.html

・2023年7月5日発表:木材チップ船へのバイオ燃料供給について
https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/230705_006267.html

・2023年5月10日発表:国内初、商用化ベースでの継続的な船舶向けバイオ燃料の供給開始について
https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/230510_006234.html

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