国内初、商用化ベースでの継続的な船舶向けバイオ燃料の供給開始について

  • 機械・エネルギー・プラントプロジェクト

2023年05月10日

豊田通商株式会社(以下:豊田通商)は、これまで名古屋港において船舶向けバイオディーゼルを配合した燃料(以下:バイオ燃料)の供給トライアルを重ね、有効性ならびに実用化に向けた検討を行ってきました。このたび、2023年4月からグループ企業である豊通エネルギー株式会社(以下:豊通エネルギー)とともに、同港においてトヨフジ海運株式会社(以下:トヨフジ海運)の運航する船舶向けに、国内初となる商用化ベースでの継続的なバイオ燃料の供給(以下:本供給)を開始しました。

豊田通商は、2021年4月にシンガポール港で初めてバイオ燃料の運航実証を実施したことを皮切りに、2022年4月以降、名古屋港においては、港内を運航するタグボートや内航船に向けて、燃料供給船が接舷(横付け)して燃料を供給するShip to Ship方式でのバイオ燃料の供給トライアルを行うなど、バイオ燃料の有効性や供給のオペレーションなど、商用化に向けた検証を行ってまいりました。

本供給は、これまで供給トライアルを行ってきたトヨフジ海運の自動車運搬船「とよふじ丸」(内航船)向けに、豊通エネルギーがShip to Ship方式で供給を行います。また、供給するバイオ燃料についても、これまで同様に豊田通商が株式会社ダイセキ環境ソリューションと連携し、トヨタグループや豊田通商グループ企業の社員食堂などから回収した廃食油を継続的に調達し、原料の一部として精製、重油と配合したものを使用します。

海運業界は、世界の温室効果ガス(以下:GHG)排出の約 2%を占める中、2018 年には、国際海事機関(IMO)が GHG 削減戦略を採択し、2050 年までに GHG 排出量を 2008 年比50%に減少させる目標を定めています。中長期的には水素やアンモニアが期待されていますが多額の投資や技術開発などを伴うことから、足元の脱炭素燃料としてバイオ燃料が有望視されています。

本供給の実現は、国内におけるバイオ燃料のサプライチェーンおよび常時利用確立の第一歩であり、海運業界のカーボンニュートラル推進の一助となります。豊田通商はバイオ燃料のさらなる普及・拡大を目指し、今後、同港における取扱量の拡大や他港における実証を目指します。

豊田通商グループは、未来の子供たちへより良い地球環境を届けるために、産業ライフサイクルを通じてGHG削減に貢献する事業を加速し、カーボンニュートラルへの取り組みを推進することで、脱炭素社会への移行に貢献していきます。

本件に関連する当社サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)

<社会課題の解決と会社の成長を両立する最重要課題>
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当社のこれまでの取り組み

・2022年9月12日発表:名古屋港で自動車運搬船向けバイオディーゼル燃料の供給を実施
https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/220912_006092.html)

・2022年4月19日発表:国内初、名古屋港で船舶向けバイオディーゼル燃料の供給トライアルを実施
https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/220419_005872.html

・2021年6月29日発表:シンガポール初、日本郵船の外航船舶向けにバイオディーゼル燃料の販売・供給トライアル実施
https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/210629_004851.html

・2021年4月22日発表:シンガポール初、舶用バイオディーゼル燃料の常時利用を見据えた供給・運航実証を実施
https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/210422_004812.html

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