リスクマネジメント

リスク管理体制

当社では「リスク管理基本方針」において「リスク」を「業務に不測の損失を生じさせ、当社グループの財産、信用などを毀損する可能性を有するもの」と定義し、業務から生じるさまざまな「リスク」について認識・検討を行い、経営の安全性を確保し、企業価値を高めるため、適切かつ統制された範囲内でリスクを取ることを基本的な考え方としています。
上記を遂行するために、当社グループのリスクを包括的に管理するERM部を設置し、当社グループ全体のリスクにつき、各部署・各グループ会社との連携により、連結ベースでのリスクマネジメント体制の構築、強化を図っています。財務系リスクの管理については、定期的にリスクアセットの計測を実施し、当社連結ベースでのリスクアセット総量とリスクバッファー(リスク許容量)との均衡を図ることに取り組んでいます。また、リスク管理活動を適切に実施するため、各リスクに主管部署を配置し、リスクの適切な把握と管理を実施しています。
さらに、副社長を委員長とするERM委員会を定期的に開催し、全社的なリスクの把握と問題の発見に努め、必要な対策を議論・推進しています。

主な財務系リスク

リスクマネジメント方針

当社のリスクマネジメントの基本方針は、次の通りです。
1. リスク総量を体力の範囲内に収めること
2. リスクに対する収益性を把握・確保すること

リスクアセットマネジメント

当社のリスクマネジメントの基本方針を達成するため、バランスシートの資産額に、予想最大損失率(リスクウェイト)を乗じ、リスクが顕在化した際に被る予想最大損失額であるリスクアセットを計測しています。さらに、連結ベースのリスクアセット総額とリスクバッファーのバランスを定期的に精査し、経営層へ報告することで経営の安全性を管理しています。

(億円) 17/3
実績
18/3
実績
中期経営
計画目標
リスクアセット 9,300 9,600 -
リスクバッファー 10,100 11,400 -
リスクアセット/
リスクバッファー
0.92 0.84 1.00未満

2017年3月期実績からリスクアセットはリスクバッファーの範囲内となっていますが、中期経営計画を達成すべく当期利益による継続したリスクバッファーの積み上げを行うことで、健全かつ安定した財務体質を維持していきます。また、上記のリスクアセット総額を国ごとに把握し、各国ごとに定めた上限値の範囲内に抑えることで、リスクの過度な集中を防ぐカントリーリスク管理を行っています。

事業投資リスク管理

新規投資については、戦略性および全社優先順位を議論した上で、担当営業部だけでなく、コーポレート部門の担当者も検討初期段階から参画し、幅広い視点から投資リタ-ン・各種リスク分析など当社投資基準に適しているか検討を行います。また投資実行後は計画通りの投資リターンを得て、リスク資産に見合った利益を確保しているかなどのモニタリングを実施し、計画通りに進行していない案件に対する再建・撤退ル-ルを厳格に運用しています。

信用リスク管理

取引先の財務内容を基にした当社独自基準の格付(8段階)を行い、売掛金・前渡金など取引の種類ごとに限度枠を設定しています。なお、低格付の取引先に対しては、取引条件の見直し、債権保全、撤退などの取引方針を定め、個別に重点管理を行い、損失防止に努めています。

市場リスク管理

売契約のない在庫/買契約、買契約のない売契約など、商品価格変動リスクに晒される取引については、ポジション残高に限度枠を設定し、限度枠遵守状況の定期的なモニタリングを行っています。さらに価格変動の激しい非鉄・穀物・綿花など、取引所などで取引される金融商品については、ポジション限度枠に加えて、損失限度枠を設定、管理することで損失発生の極小化に努めています。

海外危機管理(セキュリティ対策)

2013年1月に発生したアルジェリアでのテロ事件を受け、同年4月に専門組織として人事部内にセキュリティ対策室を設置。2017年4月には総務部減災・BCM推進室と統合して、危機管理・BCM推進部が設立されました。社員教育としては、海外赴任者、帯同家族を対象とした「海外赴任前説明会」に加えて、海外特有の危険を実際に体験する訓練も実施しています。

  1. 1.海外経験の浅い若手社員を対象に「海外出張時『基本動作』 確認講習会」
  2. 2.ハイリスク国の駐在員を対象に「テロなどへの対処訓練」

また、セキュリティ情報の収集・分析強化を行い、海外危機管理ホームページを通じて、国内外のグループ社員に情報発信しています。医療面では、海外滞在先から電話による医師への医療相談や緊急医療搬送などに24時間365日対応する体制を敷いています。