2022年 社長年頭 社員向けメッセージ

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2022年01月05日

皆さん、新年あけましておめでとうございます。

年頭にあたり、世界各地の豊田通商グループ社員、そしてご家族の皆さんに謹んで新年のお慶びを申し上げます。新しい年、2022年を迎えるにあたり、昨年の振り返りと、当社が「次の新しいステージ」に進んでゆくために、今年取り組んでいただきたいことについて、お話をさせていただきます。

まず、昨年の振り返りです。
昨年は新型コロナウイルスが世界的な広がりを見せてから約2年が経過し、移動の制限など、難しい状況が続きましたが、そのような中でも、世界各国、各地域では、ワクチン接種の浸透や政策により、経済活動が再開し、世界経済は緩やかな回復に向かい始めました。

しかしながら、昨年末新たな変異ウイルスが発生したことで、日本を含めた世界各国で再び渡航制限の強化が行われるなど、コロナウイルスの収束はいまだ見通すことができません。もはやコロナ前の世界に戻ることを待つのではなく、ウィズコロナ、つまりコロナによって変化した行動様式をどのように受け入れ、対応してゆくかが問われています。

一方、当社を取り巻く事業環境においては、半導体不足による自動車関連を中心とした製造業への減産影響や、資源価格の高騰による原料高、エネルギー高による物価上昇圧力、米国のインフレ懸念による不安定な金融市場、また、コンテナ不足による海上物流の逼迫とコスト上昇などが、サプライチェーンに甚大な影響を与えました。しかし、そのような厳しさを増す環境下においても、豊田通商グループの社員は、「供給を切らさない」「ラインを止めない」という使命を全うすべく、全力で、それぞれの現場で仕事に取り組んでくれました。苦労しながらも、当社の土台となる機能、BCPにさらなる磨きがかかった一年であったと、私は考えています。

また、環境保護意識の高まりと共に、カーボンニュートラル推進の潮目が大きく変わった一年でもありました。世界各国の政府主導による環境重視の経済政策がより一層加速し、世界中の企業が、環境問題の解決に向けた対応に大きく舵を切り始めました。当社はこの変化をチャンスと捉え、さらなる社会への貢献と共に、持続的な成長を図っていきたいと考えています。

次に、今年の取り組みについてです。
昨年11月に社内で発表した「経営からのメッセージ」では、当社がいよいよ新しいステージに入るということを、皆さんにお伝えしました。それは、先ほど述べた世界の環境の変化と、当社の成長の過程において、お客さまや社会に対して果たしてゆくべき当社の責任がますます大きくなってきていることによるものです。

当社が「次の新しいステージ」へ上がり、持続的な成長を遂げていくために、今年皆さんに取り組んでいただきたいことを、3つ挙げさせていただきます。

1つ目は、Global VISION「Be the Right ONE」の追求です。

・その仕事、そのやり方はBe the Right ONEですか?
・その事業はBe the Right ONEですか?
・我々はお客さまやパートナーにとってBe the Right ONEになれていますか?

ということを自分自身に、あるいはグループ内、部内、社内でお互いに問い掛け合っていただきたいと思います。当社グループ社員の一人ひとりが、当社ならではの独自の価値創造を追求し、かけがえのない存在となることで、お客さまや社会から選ばれ続ける会社になることを目指していきたいと考えています。

2つ目は、サステナブルな社会を実現するために、カーボンニュートラルへの取り組みを全員参加で加速することです。

昨年4月に発足したカーボンニュートラル推進タスクフォースを今年4月には部として立ち上げ、全社横断組織として新たなスタートを切ります。昨年11月に発表した2030年までのカーボンニュートラルロードマップに基づき、5つの注力領域である「再生可能エネルギー・エネルギーマネジメント」、「バッテリー」、「水素・代替燃料」、「資源循環・3R(リビルト・リユース・リサイクル)」、そして「エコノミー・オブ・ライフ」において、全社活動を加速させてゆきます。当社自身の温室効果ガス(GHG)削減はもちろんのこと、サーキュラーエコノミー(循環型経済)に貢献する事業を積極的に推進し、世界をリードする「サーキュラー・エコノミー・プロバイダー」を目指します。そして、「未来の子供たちに より良い地球環境を届ける」という使命を果たしてゆきます。

3つ目は、対話、ダイアログの活性化です。

昨年、私は社内イントラネット「TWINS」の刷新に合わせて、「社長の部屋」というコラムを立ち上げ、積極的な社長メッセージの発信を心がけています。また、新入社員や各本部企画部長、トヨタグループへの出向者などとの対話会に加えて、毎週一回、若手社員の話を直接聞き、意見交換をするリバースメンタリングを開始しました。これらの対話会を通じて感じたのは、一人ひとりと向き合い、人の意見を直接聞き、そして自分の考えを伝えることの大切さです。コロナ禍で新しい働き方の模索が始まっていますが、リモートワークの有用性が確認された一方で、必要最小限の会話になりがちなこと、何気ない会話や雑談から生まれるアドバイスやアイデア創出の機会が少なくなっていることに気付きました。お客さまやパートナーの方と直接向き合った時、会社に出てきて同僚や先輩後輩と向き合った時には、ぜひミニマムマストだけではない、少し余分な対話の時間を持つことを心がけ、その時間を大切にしていただきたいと思います。きっと、さまざまな気付きや新たな発見が得られると思います。ウィズコロナの世界の中で、今年はぜひ「積極的な対話、ダイアログの年」にしましょう。

2022年は豊田通商の「次の新しいステージ」への、スタートの年となります。1年先、皆さんと一緒に新たなステージに上がり、新しい景色を見てみたいと思います。本年も、皆さんとご家族が健康で笑顔と幸せの多い一年となることを祈念し、私の年頭の挨拶とさせていただきます。

ありがとうございました。

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