北海道 道北地域における送電・蓄電事業の設備が竣工
~国内最大のリチウムイオン蓄電池設備で風力発電の出力変動を調整~
- (旧)機械・エネルギー・プラントプロジェクト
2023年05月16日
豊田通商グループでは、北海道道北地域で国内最大規模の蓄電池システム、送変電設備ならびに国内最大級の風力発電設備の設置を進めています。このたび、当社グループ企業である株式会社ユーラスエナジーホールディングス(以下:ユーラスエナジー)などが出資して設立した特別目的会社の北海道北部風力送電株式会社(以下:北部送電)が、かねてより建設を進めていた送変電設備一式が竣工いたしました。
この事業は、経済産業省資源エネルギー庁による「風力発電のための送電網整備実証事業」の一角を担うもので、風力発電の適地であるものの、送電網が脆弱なため風力発電の導入拡大に課題を有する北海道の道北地域において、域内送電網の整備および技術的課題の実証事業として行われるものです。2013年に北部送電が事業者として採択され、開発、建設工事、試験調整などを経て、2023年4月12日に商業運転を開始いたしました。
竣工した設備は、北海道稚内市から、北海道電力ネットワーク株式会社が中川町に建設した西中川変電所までの約78kmの送電線、北豊富変電所・開閉所、風力発電所の電力の出力変動を緩和・調整するための、国内最大規模のリチウムイオン蓄電池からなるシステム(240MW/720MWh)により構成されます。近隣エリアではユーラスエナジー傘下の合同会社道北風力を含む3社が、国内最大級となる約540MW規模の陸上風力発電所を新たに建設しており、既に一部は北部送電の送変電設備に接続し、2023年4月から順次運転を開始しております。
今後、技術的課題の実証を行い、風力発電の大量導入に向けた系統制約の解消と安定的な電力供給、本実証事業周辺地域の経済や産業の発展への貢献を目指します。
豊田通商グループは、サステナブルな社会を実現するために、国内最大手の風⼒発電事業者であるユーラスエナジーを筆頭に、グループ一丸となり、風⼒発電をはじめとする再生可能エネルギーの導入拡大とカーボンニュートラルへの取り組みを加速していきます。
道北地域における「風力発電のための送電網整備の実証事業」概要
事業実施エリア
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稚内市、豊富町、幌延町、天塩町、中川町 (送電線) 中頓別町 (知駒中継局) |
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送電線の仕様
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亘長 約78km、 送電鉄塔 269基 187kV(2回線) 約70km + 66kV (2回線) 約8km |
変電所/開閉所の仕様
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北豊富変電所 (187kV / 66kV) 稚内恵北開閉所 (66kV)、 開源開閉所(66kV) |
総事業費
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約 1,050億円 |
連系する変電所
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北海道電力ネットワーク 西中川変電所 |
蓄電池の仕様
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240MW × 3h (720MWh) |
連系する風力発電所
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約540MW(予定) (新規に開発するシステムで、最大300MWに抑制し連系) |
「北海道北部風力送電株式会社」概要(2023年4月1日現在)
会社名
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北海道北部風力送電株式会社 |
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所在地
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北海道稚内市末広五丁目5番1号 |
設立
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2013年8月8日 |
代表者
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代表取締役社長 吉村 知己 |
資本金等
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資本金 10.25 億円、資本準備金 9.25 億円、計 19.5 億円 |
株主
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株式会社ユーラスエナジーホールディングス |
本件に関連する当社サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)
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