スギコンテナ苗木25万本を出荷開始し、森林資源の循環利用を推進

  • 機械・エネルギー・プラントプロジェクト

2021年11月25日

豊田通商株式会社(以下:豊田通商)は、宮崎県で都城森林組合と協業し再造林※1用に挿し木から育成したスギコンテナ苗木※2の出荷を2021年10月より開始し、森林資源の循環利用を推進します。

林業は、「育てる」、「利用する」、「植える」という森林資源の循環利用を推進することが重要ですが、森林所有者の後継者不在や労働者の高齢化による林業従事者の減少、造林費用の負担、苗木不足などを理由に、日本の再造林率が3割程度※3に留まることが課題になっています。

豊田通商は苗木不足の解消に向け、事業創出プロジェクト「Toyotsu Inno-Ventures Project」※4採択案件として、宮崎県で都城森林組合と協業し、2019年から苗木の生産事業の取り組みを開始、その後、約1年かけて、生産工程に改善を取り入れムダをなくすことにより、生産者の負担・コストの低減を図りながら、高品質なスギコンテナ苗木(成長性の高い飫肥スギの中でも花粉の少ない品種)を安定的に生産する体制を構築しました。そして、2021年10月より、宮崎県の規格を満たしたスギコンテナ苗木の出荷を始めました。

国内の苗木生産は年間数万本の小規模生産者が多い中、豊田通商は年間出荷量25万本を予定しています。

今後、豊田通商グループで継続的に苗木の生産、供給事業に取り組み、森林資源の循環利用推進を通じて、持続可能な環境保全とカーボンニュートラルな社会への移行に貢献していきます。

スギコンテナ苗木
苗木育成中のビニールハウス

※1 再造林
人工林を伐採した跡地に再び苗木を植えて人工林をつくること。
【参考】 造林とは、現在ある森林に対し手を加えることにより、目的にあった森林の造成を行うこと。あるいは、元々木が生えていない土地に新しく森林を仕立てること。

※2 スギコンテナ苗木
特殊容器(コンテナ)を使って育てた土付きのスギの苗木。苗畑で育てた通常の苗木は造林地に運ぶ際には土を払うため根がむき出しだがコンテナ苗は土が付いたまま造林地に運べるため根付きが良好などのメリットがある。

※3 出典:林野庁「現行森林・林業基本計画の実施状況」

※4 Toyotsu Inno-Ventures Project(TIVP)
2018年に発足した、新たな事業の種を発掘、ブラッシュアップし、新事業創出につなげることをミッションとした全社横断プロジェクト。

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