日本初、バイオマスナフサによる国産バイオマスプラスチックの サプライチェーンを構築
~フィンランド・Neste Oyj、三井化学とともに、カーボンニュートラルの実現に貢献~

豊田通商株式会社(以下、豊田通商)は、日本初となるバイオマスナフサによる国産バイオマスプラスチックのサプライチェーン構築に向けた取り組みを開始しました。具体的には、豊田通商がフィンランドのNeste Oyj(以下、ネステ)からバイオマスナフサ*1を輸入し、三井化学株式会社(以下、三井化学)がマスバランス方式による国産バイオマスプラスチックを製造します。豊田通商および三井化学グループは、協力しながらそれぞれ、日本国内における国産バイオマスプラスチックの用途開発・新市場創出を推進します。

1. 背景および経緯

海外で製造されたマスバランス方式によるバイオマスプラスチックは、日本に輸入され始めています。一方、輸入プラスチック特有の使いにくさ(物性・加工特性・リードタイムなど)や、石油化学製品の複雑なサプライチェーン構造によって、持続可能なバイオマス原料から製造されていることのトレーサビリティ確保が難しい場合が多く、バイオマスプラスチックの国産化ニーズは次第に強くなっています。

このたび、2021年5月に、 豊田通商と三井化学の2社間でバイオマスナフサの売買契約を締結しました。今後、豊田通商は日本初の国産バイオマスプラスチック(汎用樹脂)のサプライチェーン構築に取り組みます。

2. 日本初の国産バイオマスプラスチック

フィンランドのネステは、Renewable Diesel(発展型再生可能ディーゼル )では世界トップシェアを占めるバイオマス燃料のサプライヤーであり、同社のバイオマスナフサ は植物油廃棄物や残渣油を原料に製造されます。バイオマスナフサを使用することで、原料からプラスチック製品が廃棄されるまでのライフサイクルにおけるCO2は、石油由来ナフサ使用時に比べて大幅に削減されることが見込まれます。また、上流原料のみをバイオマス化するため、国産バイオマスプラスチックの品質は石油由来の既存品と変わらず、国産化によって持続可能なバイオマス原料から製造されていることのトレーサビリティも向上します。

3. 豊田通商の取り組み

国産バイオマスプラスチックの普及に向けて、以下の2つに取り組みます。

・マスバランス方式に対応したバイオマス認証の取得
豊田通商と三井化学は、バイオマスの認証制度として欧州で広く採用されているISCC認証*2を取得予定です。同認証は、EUのバイオマス燃料などの認証として既に広く認知されており、複雑な生産工程のサプライチェーン構造を持つ石油化学製品に有効なマスバランス方式(物質収支方式)に対応した認証制度です。

マスバランス方式は、生産過程でバイオマスナフサ・石油由来ナフサが混合されることを認めており、原料として使用したバイオマスナフサの割合を、認証済みの手法で、最終製品に割り当てるものです。これによって、サプライチェーン全体を通じてバイオマスナフサ・石油由来ナフサを物理的に分離することなく、最終製品がカーボンニュートラル実現にどれだけ貢献したかを示すことができるため、豊田通商はサプライチェーン全体での認証取得を働きかけ、国内のバイオマスプラスチック普及に貢献します。

【マスバランス方式説明図】


・国産バイオマスプラスチックの用途開発・新市場創出
豊田通商のサステナビリティ重要課題である「CO2を削減することで、脱炭素社会への貢献」と、日本政府の目標であるバイオマスプラスチック導入拡大*3への貢献を目指し、三井化学グループと協力しながら両社それぞれが、ブランドオーナー、大手流通とともに国産バイオマスプラスチックの用途開発・新市場創出を推進します。

*1 植物油廃棄物や残渣油を原料に製造されるナフサ
*2 International Sustainability and Carbon Certification。環境対応製品の認証制度として欧州で広く採用されている
*3 2019年5月に環境省によって「プラスチック資源循環戦略」が策定され、同戦略内で「2030年までにバイオマスプラスチックを約200万トン導入」が目標とされている

(ご参考)本件に関する三井化学株式会社の発表は、こちらからご覧いただけます。https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2021/2021_0520.htm

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