豊田通商株式会社（以下、豊田通商）は、ミャンマー電力エネルギー省 電力発電公社から、同国のセダウジ水力発電所の改修プロジェクトを受注しました。受注額は約43億円で、日本政府が独立行政法人国際協力機構（JICA）を通じて実施する有償資金協力によって資金供与されます。完工は、2024年2月を予定しています。

ミャンマーでは、経済成長に伴い電力需要が高まっており、供給力確保が急務となっています。同国の電力需要の約6割は水力発電所で賄われていますが、多くの発電所で設備の老朽化による出力低下が発生し、定常的に計画停電が行われています。

今回、改修を実施するセダウジ水力発電所は、ミャンマー第2の都市であるマンダレーの北東約100kmにあり、同都市の電力需要の約10～15%（年間発電量130GWh）を賄っています。同発電所は1989年に運転開始後、一度も改修されないまま30年以上にわたって使用されており、主要機器の劣化と損傷が課題となっています。

本プロジェクトは、セダウジ水力発電所の主要機器（水車・発電機など）と水門の改修を実施します。水車と制御装置は東芝エネルギーシステムズ株式会社から、発電機は株式会社明電舎から調達します。また、水門の関連機器は日立造船株式会社に発注します。本プロジェクトによって、セダウジ水力発電所の出力が回復し、今後も安定的に電源として使用することが可能となります。

経済発展とともにエネルギーインフラ整備の重要性が高まるミャンマーにおいて、水力発電所などの再生可能エネルギーの利活用推進を通じて、同国の発展に貢献してまいります。