日本最大級のリサイクルプラスチック製造事業会社を設立
~プラスチックのマテリアルリサイクル(再資源化)促進により環境負荷削減へ~

  • 化学品・エレクトロニクス

2019年04月05日

豊田通商株式会社(以下、豊田通商)は、ヴェオリア・ジャパン株式会社(以下、ヴェオリア・ジャパン)、小島産業株式会社(以下、小島産業)と共同で、リサイクル施設などから回収されたミックスプラスチックを素材ごとに選別・コンパウンド※し、プラスチック原料として再資源化する日本最大級のリサイクルプラスチック製造会社、株式会社プラニック(以下、プラニック)を設立しました。

1.設立の背景

現在、使用済プラスチックの多くがごみとして取り扱われ、環境汚染の原因として世界的な課題となっています。日本国内において、回収されたプラスチックは熱エネルギーとして回収するサーマルリサイクルやプラスチック製品として再利用するマテリアルリサイクルされているものもありますが、単純焼却、埋め立て、海外への輸出などと有効利用されていないものも多くある状況です。国内でのプラスチック資源循環促進のため、3R(リデュース、リユース、リサイクル)が進められていますが、プラスチックからプラスチック原料に再資源化するマテリアルリサイクルの普及、強化に必要な選別技術の獲得や作業効率化などが命題となっています。

2.事業の概要

豊田通商、ヴェオリア・ジャパン、小島産業の3社共同で設立したプラニックでは、自動車や家電から出る使用済プラスチックだけでなく、物流センターやショッピングセンターから梱包資材、使用済パレットやコンテナなどの製品プラスチックをマテリアルリサイクルし、再資源化します。回収されたプラスチックは、様々な性質のものが混在するため、素材ごとの選別に課題がありますが、プラスチックの「Car to Car」リサイクル技術をもつGalloo Plastics S.A.から技術供与を受け、日本初の高度比重選別技術を活用することで、高品質で価格を抑えたリサイクルプラスチックの製造を目指します。

3.今後の展望

プラニックは、年間約4万トンの自動車・家電などから出るプラスチックの再資源化について2021年の稼働を目指し、環境に配慮した事業を運営していきます。プラスチック製品のほとんどは石油を原料としています。プラスチックの再資源化を促進することで、石化製品製造時のCO2排出量の削減にもつながります。本事業を通じて、豊田通商、ヴェオリア・ジャパン、小島産業の3社は、資源循環促進および環境負荷軽減に貢献していきます。

※コンパウンド:原料樹脂に顔料や添加剤、他の樹脂などを混ぜ合わせることで、品質を調整すること

【新会社概要】

会社名
株式会社プラニック
所在地
静岡県御前崎市
設立
2018年12月
従業員数
約40名
事業内容
ミックスプラスチックを原料とした樹脂製造

【パートナー会社概要】

会社名
ヴェオリア・ジャパン株式会社 小島産業株式会社
所在地
東京都港区海岸3-20-20 愛知県みよし市莇生町上永井田50番地
設立
2002年5月 1962年8月
代表者
代表取締役社長 野田 由美子 取締役社長 小島 栄二
従業員数
3,285人(連結) 107名
事業内容
水処理事業・再生可能エネルギー事業・プラスチックリサイクル事業 合成樹脂、鋼板鋼材の販売・加工

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