2019年 入社式社長挨拶文
- (旧)その他
2019年04月01日
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。
本日、豊田通商の新しい仲間として75名の方をお迎えできたことを大変嬉しく思います。豊田通商の役職員を代表して心よりお祝いを申し上げます。この機会に我々を取り巻く環境と、新入社員の皆さんへの期待についてお話させていただきます。
皆さんはCASEという言葉をご存知ですか?CASEは自動車業界で今起きている大きく急激な変化と新たな方向性を表す言葉です。
・CはConnected、つながるクルマ
・AはAutonomous、自動運転
・SはShared、ライドシェアやカーシェアなどのシェアリングサービス
・EはElectric、電動化
の4つの頭文字をつなげた造語です。
自動車は1769年にフランスで発明された蒸気自動車に始まりました。1873年にイギリスで電気トラックが生まれ、その後ドイツで1885年にダイムラーが、1886年にベンツがそれぞれガソリン自動車の販売を開始しました。その後1900年代初め、世界中を走っていた馬車がわずか10年から20年の間にすべて自動車に取って代わられました。
そして今、街にはハイブリッド車が普及し、電気自動車やFCV(燃料電池自動車)が走り始め、空飛ぶタクシーまで話題になってきました。自動車業界はまさに「100年に一度」の大変革の時代を迎えています。
このような断続的な変化、Disruptive Changesは自動車業界だけではなく、「第四次産業革命」と言われるようにあらゆる産業で起こっていることです。ハードとソフト、リアルとバーチャルのせめぎ合い、あるいは融合でもあります。こういった変革の時代にあって、我々は何をなすべきでしょうか?
どのような時代にあってもお客様のニーズに応え、社会の課題解決にあたる。社会から必要とされる存在であり続けること。その使命を全うする仕事にまい進することです。それは、豊田通商がこれまでずっと大切にし、培ってきた考え方、決してブレない軸です。
お金がお金を生むようなマネーゲームの投資、Exitを前提とした投資は行わない。お客様やパートナーに寄り添い、現場で一緒に汗をかいて付加価値を生み出すこと。変化が激しい時代だからこそ、軸はブラさず、「豊通らしい仕事」をこれからも追求していきたいと考えています。
今後、皆さんが配属されるそれぞれの部署で、そのような「豊通らしい仕事」を目の当たりにし、担当されることと思います。先輩の姿や仕事を通じて、「豊通らしい仕事」を少しずつ学んでいくことを希望します。また、ブレない軸を持つと同時に、変革の時代だからこそ、新しいことにチャレンジしていかなければなりません。
現状に安住することなく、常に健全な危機感を持ち、新しい技術や新しいサービスにビジネスチャンスを見出していきましょう。グローバルな視点で変化を捉え、若い皆さんと一緒に新たな価値創造に果敢にチャレンジしていきたいと考えています。
さて、次に「新入社員の皆さんに期待すること」を3つお話します。
先ず1つ目は、「素直に学び続けること」です。
研修のあと、各部署に配属された皆さんは、OJTの仕組みに従って、先輩から仕事を学んでいきます。その時、先輩から教えて頂いたことを反芻し、覚えていくのは勿論ですが、分からないことは自分の頭で考え、それでも分からないことは素直に尋ねる。
それから、自分で書物を読んで、仕事に関係すること、直接関係ないこと、興味を持ったこと、手段はオンラインでも何でも良いですが、学び続けること。1週間に1冊読めば1年で52冊。10年経ったら520冊。1週間に2冊読めば、10年で約1,000冊になりますね。積み重ねて来た人とそうでない人の差は歴然です。「継続は力なり」、いくつになっても人と書物から謙虚に、素直に、学び続ける姿勢を大切にしていただきたいと思います。
2つ目は、「失敗を恐れずチャレンジし続けること」です。
特に若いころの失敗は重要です。失敗から何を学ぶか?失敗を人のせいにせず、他責ではなく自責で考えられるかが重要で、その後の成長が変わってきます。
私も若いころは数えきれないほどの失敗をしてきました。しかし、失敗から学び、同じ失敗を繰り返さないことが重要であり、失敗を恐れて何もしないこと、変えないことが最大のリスクであると思います。成功する秘訣、それは失敗から謙虚に学び、成功するまでチャレンジし続けることです。
3つ目は、「心身ともに健康であること」です。
そのために自分自身の健康に向き合い、学生時代とは違う次元、レベルで健康管理と自己管理を実践してください。お客様の期待に応え、社会で役立つためにも、まず仕事以前に皆さん自身が心身ともに健康でなければなりません。
「素直に学び続けること」、「失敗を恐れずチャレンジし続けること」、「心身ともに健康であること」、私から3つのお願いです。
今日の高揚した新鮮な気持ちを忘れず、仕事に取り組んでいってください。皆さんのこれからのご活躍を心から楽しみにしています。
以上、私の歓迎の言葉とさせていただきます。
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