船舶燃料目的でのLNG普及を目指す世界的業界団体「SEA ⁄ LNG」に加入
~国際海事機関による2020年からの規制強化の動きに向けて~

  • 機械・エネルギー・プラントプロジェクト

2017年03月29日

豊田通商株式会社(以下、豊田通商)は、2017年2月、液化天然ガス(LNG)を船舶用燃料として普及させることを目的とした世界的業界団体であるSEA LNG LIMITED(シー エル・エヌ・ジー社、以下、SEA / LNG)に加入しました。

近年、海洋環境保護の観点から、船舶燃料における硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、二酸化炭素(CO2)の排出規制の動きが高まっています。2016年10月には国際海事機関において、2020年から、一般海域における船舶燃料油の硫黄分濃度の規制値を現行の3.5%以下から0.5%以下に強化することが決定されました。これにより、従来型の船舶燃料である重油(C重油)を、規制に適合する燃料油の使用、同等の効果のあるLNGなどの代替燃料油の使用、または排気ガス洗浄装置の使用など、転換する必要性が生じています。中でもLNG燃料は、SOxの低減のみならずNOx、CO2低減の観点からも、有望な選択肢の一つとして注目されています。

豊田通商は、グループの船舶燃料供給会社である豊田通商ペトロリアムプライベートリミテッド(TOYOTA TSUSHO PETROLEUM PTE. LTD.)を通じ、シンガポールを中心に主にアジア圏で、日系企業最大級の年間5百万㌧の船舶燃料(主にC重油)を取り扱っています。これまで、低廉で安定的な船舶燃料の供給を通じ、国際海上物流、ひいては世界貿易の発展に寄与してきましたが、昨今の環境規制による船舶燃料の大転換の機会を捉え、迅速に対応するため、SEA / LNGに加入しました。

今後は、各社と協力して世界的なLNG燃料の普及とその課題解決に努めるとともに、環境に配慮した船舶燃料の低廉で安定的な供給を通じ、海洋環境保護と世界貿易の発展に貢献してまいります。

参考資料

<SEA/LNG 概要>

会社名所在地設立目的加盟会社
SEA LNG LIMITED
http://sea-lng.org/
英国・スコットランド 2016年10月 LNG船舶燃料の普及に向けて、供給インフラ整備や規格の策定、経済性の確保など、広く業界を超えた協力を行うために設立。 ABS, Bureau Veritas, Carnival Corporation & plc, Clean Marine Energy, DNV GL, Eagle LNG Partners, ENGIE, ENN Group, Gas Natural Fenosa, GE, GTT, JAX LNG, Keppel Gas Technology, Lloyd’s Register, Mitsubishi
Corporation, NYK Line, Petronet LNG, Port of Rotterdam, Qatargas, Shell, Total, TOTE Inc., Wartsila (2017年3月現在)


<豊田通商ペトロリアムプライベートリミテッド概要>

会社名所在地設立事業内容
豊田通商ペトロリアムプライベートリミテッド
(TOYOYA TSUSHO PETROLEUM PTE. LTD.)
http://www.toyota-tsusho-petroleum.com/jp/
シンガポール
(その他の拠点:東京・ロンドン・上海・ニューヨーク)
1989年2月 船舶燃料を中心とした石油製品の販売、三国間貿易

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