豊田ケミカルエンジニアリング、車載用リチウムイオン電池における 「燃やさない電池リサイクル」処理パイロットラインの稼働開始
~車載用電池の資源循環と環境負荷低減の両立を目指す~
- サーキュラーエコノミー
2024年01月19日
1.背景
自動車の電動化に伴い車載用リチウムイオン電池(以下:LIB)が市場に普及しつつあります。日本では車載用LIBは、リサイクル困難物として廃棄物処理されるのが一般的であり、リサイクル技術が未確立の状況です。一方、米国や欧州などの海外では車載用LIBのリサイクルが進展し、例えばEUでは電池材料におけるリサイクル材の使用率を義務付ける規制が進んでおり、自動車メーカーの対応が必要となっています。
サーキュラーエコノミーの実現のためには、今後予想される使用済みの車載用LIBの大量廃棄に備えて、希少資源の循環を可能にするリサイクル技術の確立が求められています。
2.取り組み概要
これまでTCEは、トヨタ自動車と共同でハイブリッド車のニッケル水素電池のリサイクルを進めてきました。このたび、それに加えて車載用LIBのリサイクルに向けた取り組みである「燃やさない電池リサイクル」処理のパイロットラインの稼働をトヨタ自動車との共同プロジェクトとして開始しました。本パイロットラインでは、使用済みの車載用LIBから選別されたブラックマス(電池のリサイクル原料となるレアメタルを多く含んだ粉末)の高効率な回収技術、および燃やさない処理方式によるCO2排出量低減に取り組んでいきます。また今後、同技術を用いることでトヨタ車に搭載される車載用LIBリサイクルをグローバルに展開していくことを目指していきます。
TCEは、産業廃棄物処理や電池のリサイクルの分野で、50年にわたる実績とノウハウを有しています。
今回のパイロットライン稼働は、TCEの実績とノウハウを活用した実証プロジェクトです。今回の取り組みにより、車載用電池のさらなるリサイクル技術を確立することで、サーキュラーエコノミーおよびカーボンニュートラル実現への貢献を目指します。
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