ワクチン保冷輸送車に関するGaviワクチンアライアンスとの共同試験を完了
~ワクチンの破損削減、運用コスト削減、輸送オペレーション効率化などの成果が評価~
- (旧)モビリティ
2023年10月19日
1.途上国におけるワクチン保冷輸送の現状および「ワクチン保冷輸送車」について
アフリカなどの途上国におけるワクチン保冷輸送は、いまだに既存の一般車両で行われることが主流であり、ワクチンの破損リスクや、運用コスト増加、非効率な輸送オペレーションが課題となっています。
このような中、豊田通商は、トヨタ自動車株式会社およびルクセンブルクの医療用冷蔵庫製造業者であるB Medical Systems(ビーメディカルシステムズ)との協業により、ワクチンを適切な温度で輸送するための「ワクチン保冷輸送車」を開発し、2021年3月には、「ワクチン保冷輸送車」としては世界で初めて世界保健機関(WHO)が定める医療器材品質認証(Performance、Quality、Safety、以下:PQS)を取得しました。
2.共同試験の目的および評価
3.「ワクチン保冷輸送車」の需要
PQS取得以降、20カ国以上の途上国で80台以上の「ワクチン保冷輸送車」が活用されています。
また、世界銀行は現在、途上国が感染症危機の影響に対応しワクチンを迅速に供給できるよう、ワクチンコールドチェーン整備のための資金を支援しています。同資金の活用により、豊田通商はニジェールから、48台の「ワクチン保冷輸送車」を、2023年6月に受注しました。このたびの共同試験の結果を踏まえて、途上国における、さらなる需要の増加が見込まれます。
豊田通商は、「ワクチン保冷輸送車」の供給により、途上国におけるワクチンコールドチェーンのラストワンマイル輸送の改善を通して、グローバルヘルスへの貢献を目指します。
*1 ワクチンと予防接種のための世界同盟
*2 豊田通商とGaviが2021年5月に締結した、Gavi COVAX AMC(途上国向けに新型コロナウイルス感染症ワクチン供給を行う枠組み)に対する1億円の寄付、および「ワクチン保冷輸送車」5台を提供する基本合意書
「ワクチン保冷輸送車」の概要
・車両:トヨタランドクルーザー78を使用
・積載するワクチン専用冷蔵庫:B Medical CF850を使用
- 容量:396L=ワクチンパッケージ400個分の容量
- 独立のバッテリーにより電源無しで約16時間稼働
- 走行中は車両から充電し、駐車中は外部電源から充電可能
- 設定可能温度は、2℃~8℃
トヨタ ランドクルーザー78 | ワクチン専用冷蔵庫を積載した車内 | ワクチン専用冷蔵庫CF850 |
関連動画
・Gaviプロジェクト動画(英語字幕)
https://www.youtube.com/watch?v=vDCI5oql3NI
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