西アフリカでデジタル決済サービス事業を展開するInTouch社へ出資

  • アフリカ

2021年07月07日

豊田通商株式会社(以下、豊田通商)は、グループ会社であるCFAO SAS(以下、CFAO)と、CFAOとともに設立したMobility 54 Investment SAS(以下、モビリティ54)の両社を通じて、セネガルやコートジボワールなど西アフリカを中心にデジタル決済サービス事業を展開するInTouch SAS(以下、InTouch社)の第三者割当増資を引き受け、2021年7月に合計5百万ユーロ(約6億6千万円)を出資しました。

また、InTouch社の既存株主であり、戦略的パートナーであるフランス大手のエネルギー会社TOTAL Energies(以下、Total社)と、同国大手のデジタル決済会社Worldline S.A.(以下、Worldline社)も追加投資を行うことを決定しています。

豊田通商の出資額

1. 背景

サブサハラ・アフリカでは、ATMの不足や口座維持・取引費用の高さなどを要因に、個人の銀行口座の保有率は成人人口の40%程度にとどまると言われています。一方で、同地域では成人人口の約80%が携帯電話を保有しており、銀行口座を介さず携帯電話端末を活用して送金・出金・支払いができるデジタル決済サービスが普及しています。デジタル決済サービスは、小売り・公共料金・携帯料金の支払いなどさまざまな産業で決済手段として機能しており、今後も成長が見込まれています。

2. InTouch社について

InTouch社は、230社以上のモバイルマネーをはじめとしたデジタル決済手段に加えて、保険や携帯電話の料金支払いなどを単一の決済プラットフォームに集約するデジタル決済アグリゲーター*1です。同社は、西アフリカを中心に現在10カ国でサービスを展開しており、Total社のガソリンスタンド約1,200カ所を含む30,000カ所以上でTouchPay*2などのサービスを提供しています。また、豊田通商グループとの協業を通じて、アフリカ全域に事業を拡大していく予定です。

3. InTouch社への出資・協業を通じた今後の事業展開

今回の出資を通じて、豊田通商グループは、アフリカ全域で展開する全ての事業領域(自動車、ヘルスケア、消費財など)において、デジタル決済への対応を進め、アフリカのお客さまの利便性向上に取り組みます。また、InTouch社と協力し、現金による決済が行われている公共交通・物流・自動車金融産業へのデジタル決済の導入を一層加速していく予定です。

豊田通商グループは、CFAOおよびモビリティ54を通じて、アフリカで革新的な技術・サービスを展開するスタートアップ企業へ継続的に投資を行い、事業の拡大やサービス拡充への支援、また豊田通商グループのアフリカ事業との相互シナジーを創出していくことで、より包括的にアフリカの社会課題の解決に取り組んでいきます。

*1 デジタル決済アグリゲーター: 複数のデジタル決済サービスを集約する仲介業者



*2 Touch Pay:携帯電話を利用した非接触型決済、送金、マイクロファイナンスなどを提供するサービス

InTouch社概要

会社名
InTouch SAS
所在地
フランス パリ市
展開国
セネガル、コートジボワール、カメルーン、ナイジェリア、ケニアなど計10か国
代表者
Founder & CEO Omar Cissé(オマール シセ)
設立
20146
事業内容
デジタル決済の集約・効率化のための技術・サービスの提供

CFAO・モビリティ54概要

会社名
CFAO SAS Mobility 54 Investment SAS
所在地
フランス・セーブル市 フランス・セーブル市
株主構成
豊田通商 100% 豊田通商 70%、 CFAO 30%
代表者
CEO Richard Bielle President & CEO 渡邊 剛
設立
1907年 2019年10月
事業内容
自動車輸出入・販売・メンテナンス
医薬品卸、飲料および日用品製造・販売
建機およびエレベーター販売・メンテナンス
リース事業、IT事業
アフリカ向けスタートアップ企業などへの出資・融資
豊田通商・CFAOグループ事業とのシナジー創出

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