モロッコ王国向け海洋・漁業調査船の引き渡しを実施

  • 機械・エネルギー・プラントプロジェクト

2020年12月18日

豊田通商株式会社(以下、豊田通商)は、モロッコ王国(以下、モロッコ)農業・海洋漁業省傘下の国立漁業研究所から受注した海洋・漁業調査船(以下、調査船)1隻の引き渡しを、岡山県玉野市において実施しました。今後、豊田通商は日本からモロッコのアガディール港への調査船の回航を請け負い、2021年4月より調査船による海洋・漁業調査が開始される予定です。

本調査船は、2018年9月に豊田通商とグループ会社であるCFAOが連携して受注し、三井E&S造船株式会社・玉野艦船工場で建造されたものです。建設資金は、モロッコでは当時初となる本邦技術活用条件(STEP)を適用した円借款により調達されました。

水産業は、モロッコにおいて自動車・リンに次ぐ主要な輸出産業である一方、調査船の老朽化や調査設備が不足しており、新規調査船の導入が課題となっていました。本調査船は、駆動部から発生する音や振動を抑制した運転が可能であり、モロッコ国立漁業研究所が求める、音波を使用した高精度な魚群探査を実現しています。また、従来の海洋・漁業調査に加えて、深海の海洋生物や環境の調査も可能となり、海洋環境および生物間の関係などを統合したエコシステムに基づく評価体制の構築や、深海水産物の持続的開発・利用のための調査が可能です。

豊田通商は、2016年12月のCFAOの完全子会社化、2017年4月のアフリカ本部創設に続き、2018年4月にはCFAOにInfrastructure本部を新設し、アフリカ地域における電力や港湾をはじめとしたエネルギー・インフラプロジェクトの共同開発の取り組みを加速しています。本件を皮切りに、アンゴラ共和国における港湾開発案件などを進めると共に、今後も、アフリカ地域の産業の発展・持続的な経済成長に向けた取り組みを推進していきます。



調査船

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