新興国で公共交通データプラットフォーム事業を展開する 英国のスタートアップWhereIsMyTransport Ltd. に出資
~MaaS事業を通じた持続可能な都市交通の実現と社会課題解決への貢献を目指す~

  • 化学品・エレクトロニクス

2020年03月09日

豊田通商株式会社(以下、豊田通商)は、新興国におけるモビリティサービスやMaaS領域の事業開発の推進を目的に、南アフリカ共和国ケープタウン市を拠点として新興国39都市で公共交通データプラットフォーム事業を展開する英国のスタートアップ企業、WhereIsMyTransport Ltd. (ウェア・イズ・マイ・トランスポート、以下、WIMT社)に、シリーズA資金調達ラウンドにおいて出資し、業務提携を締結しました。

1. 背景

アフリカ地域の新興国などでは公共交通機関が未発達であり、多くの人々が、パラトランジットと呼ばれる個人事業者が運行するミニバスなどの「補助的な公共交通」に頼りながら生活しています。ただ、このようなインフォーマル交通は行政機関でも実態の把握が難しく、都市全体における移動効率の低下や安全性の課題がありました。

WIMT社は、デジタル技術を活用した独自のアプローチにより、パラトランジットを含む全ての公共交通に関する交通データ(ルート、運賃など)を収集・見える化し、新興国特有の交通環境に対応した公共交通データプラットフォームとして提供することを可能にしました。

WIMT社のデータプラットフォームは、一日当たり約18万6千Km相当の交通ルートに関する情報を収集し、約1千万人の利用者の移動を支えています。WIMT社は、新興国に特化したMaaS基盤(交通統合データ・機能)構築による、交通アクセシビリティの改善や安全で効率的な移動サービスの発展や社会課題の解決を促進しています。

2. 資本・業務提携の目的

自動車産業はCASEに代表される技術革新により大変革期にあり、世界中で新たなモビリティサービスのニーズが拡大しています。新興国では、脆弱な都市・交通インフラなどによる社会課題を解決するために、新たなモビリティサービスを提供していくことが重要です。

豊田通商は今回の出資により、WIMT社が提供する公共交通データプラットフォーム事業の開発支援および豊田通商が持つ事業ノウハウとグローバルなネットワークを活用し、新興国へのさらなる展開を加速します。また、本事業の推進により、MaaS事業を通じた新興国における持続可能な都市交通の実現と、社会課題解決への貢献を目指します。

WIMT社概要

会社名

WhereIsMyTransport Ltd.
所在地
英国・ロンドン市(開発拠点:南アフリカ共和国・ケープタウン市)
創業時期
2015年
代表者
CEO Devin de Vries(デヴィン・デ・ヴリース)
事業内容
新興国向け公共交通データプラットフォーム事業
従業員数
約40名(2020年2月時点)
URL
https://www.whereismytransport.com/

リリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
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