ミャンマー国における港湾ターミナル運営事業への出資参画について
- (旧)機械・エネルギー・プラントプロジェクト
2019年01月30日
豊田通商株式会社(本社:名古屋市中村区、代表取締役社長:貸谷 伊知郎、以下「豊田通商」)と住友商事株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員 CEO:兵頭 誠之、以下「住友商事」)は、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(以下「JOIN」)と共に、ミャンマー国ティラワ地区港における港湾ターミナル運営事業への参画を目的に、港湾物流大手の株式会社上組(以下「上組」)が新設する現地ターミナル運営会社であるTHILAWA MULTIPURPOSE INTERNATIONAL TERMINAL CO., LTD. (以下「TMIT」)へ35パーセント出資参画することを決定しました。
ミャンマーは、過去5年間のコンテナ貨物取扱量が年率平均約20パーセントのペースで急増しています。既に取扱量は年間100万TEU(20 Feet Container 換算)を越えており、今後もさらなる取扱量の増加が期待される市場です。一方で、ミャンマー全体の約9割の貨物量を取り扱うヤンゴン本港は、市街地と隣接する立地上の問題から拡張余地がなく、水深が浅いため入出港時に潮待ち(注1)が必要といった課題を抱えています。今後、ヤンゴン本港に比べ水深が深く、より大型の船舶が着岸可能なティラワ地区港への、海上貨物のシフトが見込まれています。
TMITが運営するターミナルは、ティラワ地区港に日本政府の円借款によって建設された多目的ターミナル(以下「本ターミナル」)です。2018年3月に上組がミャンマー港湾公社(以下「MPA」)から運営権を獲得し、2018年12月に完工しました。2019年2月にMPAから引渡しを受け、2019年4月の運営開始を予定しています。
本ターミナルは、日本製の最新荷役機器一式が設置されているだけでなく、上組が国内外で培った高品質なオペレーションノウハウにより運営されます。また、住友商事、豊田通商、JOINが有するネットワークを活用し、さらなるバリューアップを図っていきます。
住友商事は、ティラワ地区において工業団地運営事業と物流事業を展開しています。既存事業と本ターミナルとの連携を通じて物流効率化を実現することで、工業団地入居企業を含むミャンマー国内荷主の利便性向上に寄与します。また、今後とも海外港湾ターミナル運営事業に積極的に取り組み、各国地域産業の発展に貢献します。
豊田通商は、アジア、アフリカを中心に空港や港湾等の交通インフラ事業(建設/運営)に取り組んでいます。大メコン圏経済回廊の主要拠点に位置する本ターミナル運営事業を通じて、ミャンマーおよび周辺国の経済活性化と発展に貢献します。
(注1)潮待ち:船の航行に適した潮位を待つこと。
参考資料
■ターミナル運営事業概要
敷地面積
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165,700平方メートル |
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岸壁
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400 メートル(Plot 25&26) |
ドラフト
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9 メートル |
許容本船全長/載貨トン数
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200 メートル/20,000 DWT |
取扱能力
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年間約 20~24 万TEU |
運営期間
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38 年間 |
■事業スキーム
日本SPC株主構成:
住友商事 36パーセント、豊田通商34パーセント、JOIN30パーセント
TMIT株主構成:
上組 51パーセント、EFRグループ14パーセント、日本SPC 35パーセント
■位置図
■写真(ターミナル全景)
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