イラク共和国での変電所建設プロジェクトを受注
~同国戦後最大受注額。質の高いインフラパートナーシップの実現へ~

  • 機械・エネルギー・プラントプロジェクト

2017年03月30日

豊田通商株式会社(以下、当社)は、イラク共和国電力省より、同国における固定式および移動式変電所の建設工事を受注しました。設計から調達、建設までを当社が一括で請け負います。固定式変電所が4か所、移動式変電所が12か所の建設プロジェクトで、受注金額は約600億円です。これは、2003年のイラク戦争終結以降、日本企業が受注する建設工事案件で最大の金額規模となります。

1. 背景

イラクでは、一日平均7~8時間の停電が発生するなど、電力の供給不足が常態化しています。電気の供給拡大および安定供給のため、発電所の新設・改修が進められていますが、発電量の増加に合わせた変電設備の増設も急務となっています。

2. プロジェクトの概要

本プロジェクトでは、イラクの首都バグダッドや南部の主要都市であるバスラ周辺に変電所を建設予定で、2021年の完成を目指します。400/132kV固定式変電所の主要機器は株式会社東芝から、132/33kV移動式変電設備は株式会社明電舎から調達します。なお、すべての変電所が完成すると約130万世帯分※をカバーすることとなります。

また、本プロジェクト資金の一部は、株式会社国際協力銀行(以下、JBIC)がイラク財務省とバイヤーズ・クレジット(輸出金融)に関する融資契約を締結し、株式会社三菱東京UFJ銀行(幹事行)および株式会社三井住友銀行と協調して融資します。なお、市中銀行2行の融資部分に対しては、独立行政法人日本貿易保険(NEXI)による保険が付保される予定です。

3. 豊田通商のイラクでの取り組み

当社は、1954年にバグダッドに事務所を開設。1970年代には日本企業として初めてイラク電力省からガスタービン発電所建設契約を受注しました。以降も、変電所の建設や港湾荷役機器・しゅんせつ船の供給などの事業を展開し、イラクでのビジネス基盤を構築してきました。

今後も、電力、エネルギー、インフラ事業においてイラクを重要市場のひとつと位置付け、同国のインフラ整備に貢献して参ります。

イラク共和国における本プロジェクト変電所建設予定地域

※日本の一般世帯で使われる電力量を基準に計算。

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