ブックタイトル豊田通商70周年史

ページ
179/432

このページは 豊田通商70周年史 の電子ブックに掲載されている179ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

豊田通商70周年史

年8月に生産を開始した。チリでのヨード製造事業銅やリチウム、ヨウ素などの鉱物資源に恵まれたチリでは2010(平成22)年5月、現地のパートナー企業であるACF Minera S.A.と共同でヨード製造会社のAlgorta Norte S.A.を設立し、世界的に需要が拡大していたヨードの製造体制を整えた。この結果、当社はヨードの主要生産地である日本、米国、チリの3大拠点を持つ世界で唯一の商社となった。南米各国での拠点拡充エクアドルでは2007(平成19)年3月、現地代理店とともに新しい代理店Toyota del Ecuador S.A.を設立し、全国統一の代理店としての営業を開始した。また、補給部品の全国供給をサポートする部品配送センターとなるCPD(Central Parts Depot)を設立した。キューバでは2017年4月に新たにハバナ駐在員事務所を設立した。ウルグアイでは2015年1月よりユーラスエナジーホールディングスが風力発電事業を開始した。2中東での事業展開イラクでの復興支援事業中東の主要国の一つであるイラクではこの20数年で3度もの戦争を経験したことから復興案件が多く、1990年代にプラントの予備品、補給品、自動車、建設機械、タイヤ、非鉄金属などのオイル・フォー・フード(国連の監視下で原油代金を引き換えとして行われる人道支援物資の供給)を中心としたビジネスを行い、日本企業でNo.1の実績を上げた。2010年代にはイラク復興支援への取り組みに加え、資源・エネルギー事業や自動車事業の拡大を図り、日本企業でナンバーワンの位置を維持した。2013(平成25)年1月にイラク政府から受注した浚渫船2隻の引き渡しを完了した。同国復興支援の一環として日本政府が円借款のかたちでイラク港湾公社に供与したものであった。イラクでの変電所建設2017(平成29)年3月、イラク共和国電力省より固定式および移動式変電所の建設工事を受注した。設計から調達、建設までを一括して請け負うもので、2003年のイラク戦争終結以降、日本企業が受注する建設工事案件の中では最大規模となった。電力の供給不足が続くイラクで首都バグダッドや南部の主要都市であるバスラ周辺に変電所を建設し、2021年の完成を目指すもので、完成すれば約130万世帯をカバーすることが可能となる。浚渫船引き渡し移動式変電設備沿革編177