ブックタイトル豊田通商70周年史

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概要

豊田通商70周年史

自動車関連事業の拡大1972(昭和47)年、当時のソビエト連邦にモスクワ駐在員事務所を開設して以降、自動車部品、化学品をはじめ、工作・産業機械、非鉄金属など、自動車関連を中心とした分野での取引を拡大した。2006(平成18)年にはサンクトペテルブルクにロシアトヨタの生産を支える機械販売会社としてToyotaTsusho Machinery LLCを設立した。2012年には同社のトリヤッチ支店を開設し、ルノー・日産系列の自動車メーカーAvtoVAZの生産を支援した。同時期、Toyota Tsusho Rus LLC(TTR)に社名変更した。2013年にはカルーガ出張所を開設し、三菱ロシアの生産支援にも取り組んだ。2014年2月にTTRをモスクワ駐在員事務所と統合し、新生TTRが誕生した。現在、ロシアでの関連会社は14社に及び、うち3社はAvtoVAZなどの自動車メーカーへ部品を供給する合弁会社である。2012年12月に設立した、Atsumitec Toyota Tsusho Rus LLC(ATTR)は、シフトレバーの部品を手がけるホンダ系部品メーカーのアツミテックと合弁で設立され、トヨタグループ企業とホンダ系企業の合弁会社で生産された部品をルノー・日産系列のAvtoVAZに納入するという系列を超えた取り組みとなっている。6カザフスタンでの事業展開農業事業への参入2014(平成26)年7月、農業法人持株会社であるコクテム社(Koktem EA)の第三者割当増資を引き受け、同社に20%出資する基本契約書を締結した。カザフスタンはチェルノーゼム(黒土)に代表される肥沃な穀倉地帯で日本の農地面積の約5倍に相当する畑作農地がある一方、農産物が麦類に偏重し、降雨頼みで粗放的な生産方法のため収穫量が不安定であることが課題になっていた。コクテム社に資本参加・農業事業参入し、栽培・生産管理、収穫物の保管から販売過程の業務改善によって生産効率を上げ、安定した収穫量が確保されることが期待できた。フォーチュナーのCKD生産開始2014(平成26)年6月、トヨタ自動車とともにフォーチュナーのCKD生産を開始した。2008年に同国のヌルスルタン・ナザルバエフ大統領が来日した際、当社トップとCKD生産について意見を交わしたことから始まったプロジェクトだった。この事業では供給拠点がアジアに集中することから通常の欧州経由の海上輸送ではなく、ロシア極東まで船で運んだ後にシベリア鉄道経由でカザフスタンの工場まで運ぶという「海陸複合一貫輸送」を当社が提案し、リードタイム短縮を実現した。Business Car社ヨーロッパで最大規模のレクサス店168