ブックタイトル豊田通商70周年史

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概要

豊田通商70周年史

グループおよびJBICの3社による出資にて運営されている。高機能プラスチックの生産開始2014(平成26)年6月、TTIPL、日本ピグメントシンガポール、インド最大の自動車部品コングロマリットであるマザーソングループ傘下のマザーソンスミシステムズとの合弁によりSamvardhanaMotherson Nippisun Technology Limitedを設立し、チェンナイ市近郊で耐熱性に優れ、自動車用途として需要の高い高機能プラスチックの生産を開始した。自動車・電機業界をはじめとする日系企業や欧米系企業のインド南部地域への進出・現地生産が増加していることに対応したものであった。その後、現地の自動車生産台数が想定を大きく下回る水準で推移し、さらに顧客のローコスト材料指向などで、生産量が低迷したこともあって撤退を決定した。特殊鋼二次加工分野への進出2015(平成27)年9月、特殊鋼二次加工(酸洗、熱処理、伸線、引抜)事業に本格的に取り組むため、Mirra & Mirra Industries Private Limitedの株式を当社45%、Toyota Tsusho India Private Limited 40%、鈴豊精鋼15%の比率で取得した。Mirra & Mirra社はインドにおける自動車のボルト・ナットなどで唯一の独立系二次加工会社であり、チェンナイ港からの材料の輸入・製品輸出に都合のいいインド南部のチェンナイ市に所在していることから出資を決め、同国の特殊鋼二次加工に進出した。レアアースの分離・精製を開始2015(平成27)年12月、インドにある100%子会社でレアアース生産会社のToyotsu Rare Earths India(TREI)はインド原子力庁100%子会社のIndianRare Earth社(IRE)とレアアースの生産原料となる混合塩化希土調達に関する2年間の供給契約を締結した。中国産レアアースへの依存過多を低減し、品質の良いレアアースを精製・供給するため2009年に設立されたTREIは、レアアース生産に必要なモナザイトの原料供給元であるIRE、インド政府と原料供給交渉を続け、契約が締結されたことで2016年1月から原料が供給され、レアアース分離・精製事業を開始した。10豪州での事業展開エネルギー事業の権益獲得当社の権益保有炭鉱である豪州のキャンバーウェル炭鉱は2006(平成18)年8月、隣接するGlenniesCreek炭鉱と統合し、新規ジョイントベンチャーとしてIntegra炭鉱を立ち上げ、コスト面でのシナジー効果を狙った。エネルギー事業では同国をガスバリューチェーン上流の最重要国の一つと位置づけ、2010年3月に権益取得したクイーンズランド州炭層メタン鉱区、ATP651P鉱区をはじめとして日本向け液化天然ガス(LNG)の在来型・非在来型のガス探鉱・開発権益を取得した。2012年3月には100%子会社であるToyota TsushoMirra & Mirra Industries Pvt. Ltd.豪州キャンバーウェル沿革編165