ブックタイトル豊田通商70周年史

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概要

豊田通商70周年史

洗剤原料製造事業への参入ベトナムではToyota Tsusho Vietnam Company Ltd.(TTVN)が化学品や樹脂などの原料供給を柱とした事業を展開した。1995(平成7)年12月に台湾のFormosan Union Chemical Corp.(FUCC)、現地のDaso Corp.、旧トーメンでSoft Chemical Corp.(SCC)を設立し、洗剤の主原料である界面活性剤の製造、販売を開始した。ベトナム国内需要だけでなく、マレーシア、タイ、ミャンマーなど近隣アジア諸国への輸出を開始した。3インドネシアでの事業展開自動車を核に多様な事業展開1997(平成9)年のアジア通貨危機後、いち早く回復傾向を見せたタイとは異なり、低迷していたインドネシアでは2010年代になって高い経済成長を遂げ、自動車市場も急速に拡大していった。2010年代後半、インフラ整備の遅れから予想より成長率は低かったものの、巨大な人口を抱えることから市場拡大への期待が衰えることはなかった。当社もPT Toyota Tsusho Indonesiaを中心に積極的な事業展開、投資を続けた。金属や合成樹脂などの材料や自動車部品、テクノパーク事業、中古車オークション事業(i-BID)のほか、TRY1実現に向けた取り組みを本格化した。自動車分野に関わるアルミ溶湯事業や同国での小麦粉需要の拡大に応える製粉事業、ペットボトル製造・飲料充填事業、宿泊施設の不足に対応したホテルレジデンス事業、医療分野における臨床検査事業など、同国における生活水準の向上、ライフスタイルの多様化に合わせた事業に挑戦した。若年層の数が多く、タイより成長余力があるとされる同国では遅れ気味のインフラ整備をターゲットとした港湾整備・運営事業も進めている。食品分野への参入2011(平成23)年10月、マレーシアの大手食品グループであるマライアンフラワーミル(MFM)とともにインドネシアの大手食品グループであるFKSキャピタル(FKS)が設立した製粉会社への出資を決定した。経済成長や人口増加に伴う中間層の拡大と都市化の進展とともに消費者ニーズも多様化し、小麦粉の消費は着実に増加し、将来的にはアジア最大の小麦輸入国となることが確実視されている。その将来性を見据え、一次加工製造業である製粉会社への出資により同国市場に参入した。2012年にはホッカンホールディングスとの合弁会社であるPT Hokkan Indonesiaがペットボトル製造・飲料充填の商業生産を開始し、飲料充填事業に乗り出した。事業が好調だったため、2013年には第2ラインを新設し、拡大する需要に応えた。ホテルレジデンス事業への参入2013(平成25)年3月、インドネシア財閥大手のLippo Groupとトヨタホーム、東急不動産グループのPT.Tokyu Land Indonesiaとの共同出資でPT.TTLResidencesを設立し、同社を開発運営母体としてホテルレジデンス事業に本格参入した。会社設立後、ブカシ県リッポーチカラン地区で建設工事に着手し、PT.TT Techno Park IndonesiaAXIA SOUTH CIKARANG160