ブックタイトル豊田通商70周年史

ページ
136/432

このページは 豊田通商70周年史 の電子ブックに掲載されている136ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

豊田通商70周年史

回収ネットワークを欧州を中心に世界26カ国に展開していた。破砕機から排出される残渣から金属をはじめとする資源回収を目的とする高度選別に取り組んでおり、当社の金属スクラップ事業とのシナジーが期待された。しかし、2014年夏を頂点として資源価格が急落し、大きく市場環境も変わったため、2015年に株式を売却し、同社の経営から撤退した。9アルゼンチンでのリチウム事業2012(平成24)年3月、リチウム電池に使われるリチウム原料の採掘権を持つオーストラリアの資源会社Orocobre Limited(オロコブレ社)の開発パートナーとなった。同年12月にアルゼンチンの標高4,000mに位置するオラロス塩湖でプラント建設に着手し、2014年8月に生産を開始した。第2節グローバル部品・ロジスティクス本部1最適なバリューチェーンの実現海外事業体79社・177拠点を38カ国に展開するに至ったグローバル部品・ロジスティクス本部では、中核となるモビリティ分野における商品開発・原材料加工・需給管理・物流、タイヤ・ホイールなどの部品アッセンブリーなどの機能を複合化しつつ、メキシコやインド、メコン地域などの新市場での事業開拓を進めた。さらに部品メーカーの海外進出支援と加工請負サービスを組み合わせたテクノパーク事業や世界的なアフターマーケット市場の拡大をにらんだ市販部品事業のほか、新規分野として航空機部品産業への進出も果たした。グローバル部品・ロジスティクス本部の強みとされる「複合機能」と「グローバルネットワーク」による最適なバリューチェーンの実現を目標に事業を進めた。2横V to Vの本格的展開1990年代、V to V(Vender to Vender:輸出先・仕入先と輸入国客先を結ぶ商・物流一体混載スキーム)の仕組みを確立し、混載物流機能から調達物流機能への転換を図ったグローバル部品供給システムは2004(平成16)年、トヨタ自動車のIMVプロジェクトを機に横V to V(日本を介さない海外間のグローバルV to V)へと進化した。アジアを中心に10カ国以上の国をつなぐ仕組みであり、これにより海外間部品物流の一元管理が可能となり、リードタイム短縮、コスト削減につながる効率的なサプライチェーンが実現した。自動車部品を対象とした横V to Vはその後、お客さまとの協働を通じて世界中に広がり、従事するスタッフは1,000人を超えるまでになった。3キムラユニティーとの業務提携2000(平成12)年12月、主に海外での物流事業の展開を目的にキムラユニティーと業務提携を締結した。グローバル化する顧客ニーズに応えるため、リチウム事業(アルゼンチン)キムラユニティーとの業務提携(2000年)134