ブックタイトル豊田通商70周年史

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概要

豊田通商70周年史

するアメリカンリサイクラーズオブケンタッキーを設立。2000(平成12)年、顧客の工場内あるいは隣接地で金属スクラップの回収・加工処理を行う完全屋内型鉄スクラップ加工のグリーンメタルズ社を同国で立ち上げ、その後、中国、南アフリカ、タイ、インド、欧州、カナダ、ブラジル、日本の11カ国、計22拠点を展開した。日本での事業開始は2004年9月で、当社の100%出資によりグリーンメタルズ北陸(現グリーンメタル)を福井県今立町に設立し、グリーンメタルズ社のビジネスモデルの国内展開の第1弾とした。2008年5月にはマテックと共同でグリーンメタルズ北海道を設立した。6レアアース事業の推進2008(平成20)年11月、需給逼迫が懸念されていたレアアース(希土類)・レアメタル(希少金属)の安定供給を目的として専門商社である和光物産の全株式を取得し、レアアース、レアメタル、半導体などの商権を引き継ぎ、2009年4月に豊通レアアースに社名を変更した。引き継いだインドでの商権を生かして100%子会社のTREI(Toyotsu Rare EarthsIndia)を設立し、原子燃料の原料であるウランやトリウムが取り出された後の副産物である混合塩化希土をもとにレアアースの分離・精製事業を行った。2016年4月からネオジム、セリウム、ランタン、プラセオジウムといったレアアースの分離・生成に着手し、日本および欧州への出荷を開始した。ベトナムでも採掘権を持つ現地の国営鉱物公社とレアアース鉱山開発に関する覚書を交わした。7電磁鋼板事業の拡大金属事業ではエネルギー・インフラ分野でも拡大を目指した。中でも変圧器のコア鉄芯として使われる方向性電磁鋼板事業は世界のエネルギー活用の効率化、新興国の成長に貢献する重要な事業と捉え、その拡大を図った。2003(平成15)年にメキシコのTechno Steel Processing de Mexicoの稼働を開始したほか、2013年にはインドの電磁鋼板加工・コア鉄芯メーカーKryfs Power Components Ltd.への出資比率を20%に高めた。さらにTechno Steel Processing Turkey Celik Bukmeve i?leme San.Tic.A.?.(TSPT)をトルコに設立し、2015年2月から商業生産を開始した。欧州では2015年7月より変圧器の高効率規制が義務化されるなど伝導効率のよい電磁鋼板のさらなる需要が期待され、また、トルコが欧州・北アフリカ・中近東の3地域に隣接する戦略的な場所に位置していることから、TSPTはこれら近隣諸国への戦略的な輸出基地としての機能を担った。TSPTの設立により世界市場を面で捉えた「世界3極体制」が確立された。8欧州のスクラップ事業会社に資本参加2014(平成26)年4月、当社はドイツを本拠とするスクラップ事業会社ショルツの発行済み株式の39.9%の取得を決定した。同社は金属スクラップの取扱量で世界第2位のスクラップ事業会社であり、使用済み自動車を含むリサイクル対象物からの資源Toyotsu Rare Earths India沿革編133