ブックタイトル豊田通商70周年史

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概要

豊田通商70周年史

在庫管理システムを開発し、物流業務を元請け管理する付加価値物流を実現した。海外物流でも豊通物流の安城物流センターで「混載物流システム」を稼働させ、出荷するネットワーク物流を実現した。エンジニアリング機能を担う豊通エンジニアリングはトヨタグループ各社が海外での現地生産を加速するのに合わせ、海外での生産準備支援や生産に必要な消耗品・常備品の輸出などを手がけ、トヨタ自動車およびグループ各社の海外展開をエンジニアリングサービスで支えた。2トヨタグループ海外進出の支援1990年代、グローバル化の一層の進展によりトヨタ自動車およびグループ各社が海外に進出するのに伴い、世界最適調達が一段と進んだが、当社はこれを踏まえ、1987(昭和62)年に設立したトヨタグループ海外進出プロジェクトチーム(OAPT)の機能強化を図った。1990(平成2)年10月には、OAPTは車両部と共同でチームを編成し、トヨタ自動車にとって初の海外組立合弁会社となったパキスタンのインダスモーター社の工場建設を支援した。1991年にOAPTを海外事業室に改組し、アジア、中国、欧米の各地域担当チームを設置した。各チームは社内関連営業部門と連携しつつ、グループのみならず関連取引先の海外進出も支援した。1997年には海外事業室を中心にインドプロジェクトチーム、1998年にはフランスプロジェクトチームを編成し、それぞれの地域での海外事業構築を支援した。急速なグローバル化を見すえながら、「グローバルな連携」「衛星企業群との連携」を図っていったのが1990年代の当社だった。第2節海外事業の拡大1中国での事業展開1979(昭和54)年9月に北京に連絡事務所を開設したのを皮切りに、上海や広州などの主要都市に駐在員事務所を開設した。1989(平成元)年4月には、将来の中国でのモータリゼーションの到来に備え、中国初の合弁事業として上海小糸車灯有限公司に資本参加(2018年3月売却)し、トヨタ車の輸出、合弁事業を担ってきた。1995年4月、天津豊田鋼板加工有限公司を天津に合弁で設立し、スチールセンターとして鋼板加工を行い、天津汽車グループに納入を開始した。同月、当社と江門市進口汽車配件公司が合弁で設立した江門華通豊田汽車銷售服務有限公司は自動車のショールームと修理工場、自動車部品物流倉1982年当時の上海駐在員事務所入居ビル(和平飯店北楼)庫を設け、トヨタ自動車の新しい管理システムTOPSSやジャスト・イン・タイムの物流システムを導入し、中国におけるトヨタのモデル拠点となっ108