2017年度入社式社長挨拶

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2017年04月03日

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。

本日、豊田通商の新しい仲間として60名の方をお迎えできたことを大変うれしく思います。豊田通商の役職員を代表して心よりお祝い申し上げます。

さて、皆さんはある意味、時代の転換期に入社をされました。

超大国アメリカでは、全く政治経験のないトランプ大統領が1月に就任以来、大統領令を連発し、世界の株式市場や為替市場が毎日のようにアップダウンしています。
ヨーロッパでは、英国のEU離脱が現実のものとなりました。また、難民問題やテロ行為、債務問題など、課題が山積みです。
経済大国の仲間入りをした中国も成長率が鈍化しており、経済成長を何とか国が支える状況となっています。
また、当社の重要地域であるアフリカでは、非資源国で低空飛行ながら経済成長が継続していますが、資源国では大幅に景気が減速しており、当社も打撃を受けています。

これらの大きな動きの中で各国では保護貿易主義が台頭し始め、グローバル経済は長期的に見てますます、不確実性が高まっております。
日本経済は、米国を中心とした他国の政治・経済動向によって大きく影響を受ける状況になりつつあります。

その一方で、産業界に目を転じると、当社ビジネスの大きな柱である自動車業界は自動運転(Automated driving)や電動化(EV化)、つながる車(Connected Car)など100年に一度と言われる変革期の入口にいます。また、人工知能(AI)やIoTなどの先端技術の進歩により人間の働き方そのものに影響するような変化が起きており、10年後の社会は現在とは全く異なる姿になっているかもしれません。

そのような環境下、当社はさまざまな市場の変化やお客さまのニーズの多様化にアンテナを張りながら仕事を進めていかねばなりません。
これから、どのような変化が生じるのか、それらを全て見通すことは難しいことかもしれませんが、先ほど述べたグローバルな大きな変化を「リスク」としてしっかり認識するとともに「機会」と捉える感性がますます求められています。

それではここで"新入社員の皆さんに期待すること"をお話しします。
それは「豊田通商グループウェイを体現できる人材」になることです。

そのためには三つの要素が大切です。
一つ目に「現地・現物・現実」を実践すること、
二つ目に「個人のパワーを」を向上させて、全体としての「チームパワー」を発揮すること
そして、三つ目に「商魂」を発揮できる人材になることです。

まず、「現地・現物・現実」に関してお話しします。

分かりやすい例をご紹介すると当社では、キャピタルゲインを主たる目的とするような、事業投資をするつもりはありません。机の上で数字だけ見て、パソコンだけをいじって済ませるのではなく、あくまでも「現地に出向き、現物を見て、現実を直視した上で」知恵を出し、汗を流して、長期的に事業を成長させるための実業を行い、その対価を得る。「現地・現物・現実」を体現しながら、新たな機能や価値を生み出すことを重要視しています。

新入社員のさんには、上司や先輩からのOJTを通して、「現地・現物・現実」とは何か?を、しっかりと勉強していただきたいと思います。

二つ目の「個人のパワー」と全体としての「チームパワー」についてご説明します。
皆さんには、自分の持っている才能や個性は何かの自己分析を行い、その上で、将来、自分のありたい姿は何か、を考え、足りない所があれば、自己研鑽をして、「個人のパワー」の向上に励んでいただきたいと思います。学生時代の勉強は、どちらかというと「覚える勉強」が主であったかと思います。豊通パーソンとなったこれからは「考え、実行すること」の習慣をつけ、そのために政治や経済、歴史などにも関心を持ち、自身の軸を確固たるものにするために「視座高く、視野広く、視点鋭く」学び続ける姿勢をぜひ持っていただきたいと思います。

皆さん一人一人の「個人のパワー」を向上させることで、豊田通商グループ全体の「チームパワー」の向上につながることを期待しております。

三つ目の「商魂」につきご説明します。これからの社会人生活においては、さまざまな困難な状況を経験されると思いますが、困難な課題に立ち向かう姿勢、何が何でも一人称でやり遂げる姿勢、転んでもタダでは起きない姿勢が「商魂」ですので、しっかりと身につけていただきたいと思います。

以上の三点「現地・現物・現実」「個人のパワーとチームパワー」「商魂」を常に実践する真の豊通パーソンに成長されることを期待しています。

最後になりましたが、「健康」である事は社会人の基本中の基本です。
自分の体の状態は しっかりと意識しないと自分自身でも分からないことがあります。お客さまの期待に応えるためにも、社会の役に立つためにも、まず仕事以前に、皆さん自身が、健康でなければなりません。まだ若いからと過信をせず、しっかりと自分自身の健康にも向き合ってください。学生レベルとは別次元での 健康管理、自己管理を自覚し、実践するようにお願いします。

今日の新鮮で高揚した気持ちを忘れずに、元気に頑張ってください。
皆さんのこれからのご活躍を心からお祈りし、私の歓迎の言葉とさせていただきます。

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