2017年 社長年頭 社員向けメッセージ

はじめに

皆さん、あけましておめでとうございます。

年頭にあたり、世界各地の豊田通商グループ社員、そしてご家族の皆さんに謹んで新年のお慶びを申し上げます。新しい年を迎えるにあたり、昨年の振り返りと、今年皆さんにお願いしたいことについてお話をさせていただきます。

昨年の振り返り

昨年の世界経済を概観すると、米国では、11月の次期大統領選でトランプ氏が当選しましたが、これまでのところ経済は堅調に推移しています。しかし、今後の政権移行に伴う影響に対し、準備が必要です。「われわれ自身」で事前に考え、大きな変化がある時には、迅速に対応できるように備えておく必要があります。

欧州では、英国のEU離脱決定後に懸念された景気の落ち込みは、今のところみられないものの、難民問題やテロ行為、債務問題等、依然課題が山積みです。今年はフランスとドイツで選挙が控えており、その動向が注目されています。このような変化に対し、事前に「われわれ自身」で考え、大きな変化がある時には迅速に対応できるよう備えておく必要があります。

アジアに目を向けると、中国は政府の景気刺激策により、なんとか成長率目標の範囲に留まってはいますが、過剰設備と債務が重荷となり、景気減速が長期化するとみられています。

一方、インドは、内需牽引による7%台の順調な経済成長を継続し、今年も、インフラ支出の拡大等を背景に、堅調に成長していく見込みです。

当社の最重点地域であるアフリカでは、資源国は、資源価格の低迷によって減速しましたが、非資源国は、堅調であり、中間層の台頭や人口増を背景に、依然、将来の高い成長可能性を秘めています。個々の国別に、長期的に取り組んでいく必要があり、今年も国別のリスクに注意しながら前向きに取り組んでいきます。

そうした中、我が国の経済は足踏み状態が続いており、今後も米国を中心とした世界の政治・経済動向によって、大きく変化する可能性があります。このようなコントロール出来ない変化に対し、われわれは常に「原点に立って行動する」ことを心がけ、足許の変化に一喜一憂せず、われわれがコントロールできる事、当社にできる事をやりきる事が重要です。

当社の置かれた環境

皆さんご承知の通り、現在、当社は昨年度の大幅な赤字決算から、原点に立ち、「自律」と「自立」に基づく土台固めをしながら、V字回復を目指しています。本年度の業績は、順調に推移しており、日々皆さんに努力いただいている結果であると、深く感謝しております。

一方、本業の「稼ぐ力」の強化はまだまだ道半ばであり、引き続き、「着実に稼ぐこと」、「経費を賢く使うこと」、「無駄な支出を未然に防ぐこと」の3点を実践し、正攻法で、会社としての「自己ベスト」を目指したいと思います。

皆さん、一人一人が定量的または定性的な「自己ベスト」を目指し、充実した毎日を過ごされるよう期待します。

今年皆さんにお願いしたいことについて

さて、ここから、今年皆さんにお願いしたいことについて述べさせて頂きます。

昨年皆さんに「変化への対応、未来に向け「前進』」というメッセージをお伝えしました。その中で、これまでの土台固めを「当たり前化」しながら、一歩一歩「前進」していただきたいとお願いしました。

現在、われわれを取り巻く環境、特に自動車業界においては、鉄からアルミ二ウム、炭素繊維、樹脂への素材の置き換えや、自動運転、EV化、それらに伴う異業種企業の参入など、100年に1度と言われる大きな変化がおきています。われわれの主軸である自動車関連ビジネスにおいては、従来の戦い方だけでは、今後勝ち残っていくことが難しくなってきています。また、人工知能(AI)やロボット、IoTの大幅な進化は自動車のみならず、われわれが係る「全ての商品やサービス」に大きな影響を及ぼすと考えられ、避けて通れない大きな変化です。

これらの大きな変化に対応するため、われわれの「前進」を支える打ち手の一つとして、ありとあらゆる分野での「先端技術・先端サービス」で収益性、将来性がある案件に関し、人財を投入すると共に、一定の金額内であれば、従来の投資ルールや開発・研究費の拠出ルールを越えてでも、スピードを重視し、皆さんの考動(考えて動く)を会社としてバックアップしていきます。これは自動車関連分野に限りません。

われわれには、これまでトヨタグループ内で習得した知見を基に、グローバルにビジネスを行ってきた経験と信頼、そして、総合商社として世界各地さまざまな分野で長年に渡り積み重ねてきた強み・経営資源があります。大きな環境変化の中でもチャンスを見いだし、保有する経営資源を上手く掛け合わせ、新たな強みや収益源となる付加価値を生み・提供し続けることを目指します。お客さまに選ばれる「Be the Right ONE(唯一無二)」な存在であり続け、未来に向かって「前進」をすることが今、まさに当社に求められています。

皆さんも是非、今年は一歩「前進」を強く意識した活動を始めていただきたいと思います。

また新しいビジョンの下、足許の環境から将来の変化を予測し、確実に成長に取り込んでいきましょう。皆さんには一人称で、今年一年「何のために、誰の為に、何をやっていくのか」を、改めて自身に問いかけ、着実な計画の実行に落とし込んでいただくことを期待しています。

そして最後に、皆さん自身の健康と安全についてです。

常々申し上げていますが、「安全とコンプライアンスが全ての仕事の入口」です。お客さまの期待に応えるためにも、社会に役立つためにも、先ず仕事以前に、皆さん自身が、心身共に健康で安全でなければいけません。決して他人事と考えず、周りで起こりうるさまざまなリスクに対して備えを万全に整えていただくよう改めてお願いします。

われわれは今、まさに次の成長に向け、守りから攻めへ転じる新たな一歩を踏み出そうとしているところです。先行きが不透明な環境でも、変化を恐れず、常に前向きで謙虚な姿勢と、安全とコンプライアンスをしっかり押さえた豊通らしいやり方で、未来へ向けて果敢に、一歩「前進」していく一年にしたいと、切に願っています。その先には必ずや、V字回復と明るい未来が見えると信じています。

最後に、皆さんとご家族の今年一年のご健勝を祈念して、私の年頭の挨拶とさせていただきます。

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