豊田通商株式会社 CSRレポート
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 現在当社では、独自サプライチェーンによるバイオPETを「GLOBIOⓇ」の名称でブランド化し、市場浸透を進めています。自動車の内装品ではすでに、トヨタ自動車の一部車種のシートや室内カーペットに使用されているほか、飲料ボトルとしても、国内外の複数の大手メーカーから採用されるなど、「GLOBIOⓇ」は世界規模で広がりつつあります。食品や洗剤の容器などでも、従来のPETからの置き換えが進んでおり、今後は最大用途である衣料・繊維分野へも「GLOBIOⓇ」を提案していく方針です。 将来的には、バイオエタノールの自社生産や、バイオPETのもう一つの主原料・テレフタル酸も植物由来に変えた「100%バイオPET」も構想しています。今後も当社はプラスチック事業の「脱化石資源」を加速し、地球環境問題の解決に貢献していきます。世界初の「バイオPETサプライチェーン」を構築自動車内装材や飲料ボトルに世界規模で採用が拡大担当者メッセージステークホルダーの声GLOBIOⓇの採用で、石油由来原料4割減のボトルを開発基礎化学品・合樹部 部長奥村 繁サントリービジネスエキスパート株式会社高田 宗彦様  バイオポリエチレン事業と並行して、当社は2010年からもう一つの汎用プラスチック「ポリエチレンテレフタレート(PET)」のバイオ化にも乗り出しました。飲料ボトルなどの包装物や繊維製品で広く使われるPETは、「テレフタル酸」と「モノエチレングリコール(MEG)」の2つが主原料。このうちMEGは、エタノールからの製造が可能です。 しかし当時、植物由来のバイオMEGからPETまでを一貫した管理体制下で量産できるメーカーは世界に存在しませんでした。そこで当社は、原料調達から製造・販売までの一貫サプライチェーンを自社主導で構築することを決断。まず、ブラジルの大手石油会社Petrobras社と10年間にわたる大型契約を結び、バイオMEGの原料であるバイオエタノールを確保するとともに、台湾の化学品メーカーとバイオMEG製造の合弁会社を設立して製造準備を進めました。 こうして3年後の2013年3月、台湾のMEG工場が稼働を開始しました。当社はここで製造されたバイオMEGをアジアのPETメーカーに供給してバイオPETの製造を委託。原料調達から中間加工、製造・販売に至る「世界初のバイオPETサプライチェーン」が構築されたのです。バイオポリエチレンの採用例(資生堂様)バイオポリエチレンの採用例(資生堂様)GLOBIOⓇウェブ(http://www.globio.jp/jp/)2013年5月にリニューアル発売した「サントリー天然水(550ml)」では、従来より取り組んできたペット容器の軽量化による省資源化・輸送時の環境負荷低減に加え、植物由来原料である豊田通商様の「GLOBIOⓇ」を採用することで、更なる化石資源の省資源化を実現できました。サントリー天然水のブランド価値向上につながるとともに、小容量ペットボトルでの石油由来原料の使用が約4割削減され、お客様からの環境配慮に対する期待にも応えるボトルが開発できたと感じています。今後も革新的な環境配慮型素材の開発・ご提案を期待しています。世界的にCO2削減がますます重要課題となっている中、バイオプラスチックの市場浸透に努めることは、この分野のファーストランナーである当社の社会的責任でもあると考えています。バイオプラスチックは、品質・機能面では従来製品と差異はなく、最終品メーカーにとって置き換えは比較的容易です。コスト面での課題はまだ若干あるものの、製品の意義を理解してくれたお客様は、積極的に転換を進めています。今後もバイオプラスチック市場は世界規模拡大すると確信しており、国内外での地道な提案活動を継続して事業をさらに伸ばしていこうと思います。ファーストランナーとして提案活動を拡大していきますバイオPETの採用例(サントリー様)国家主導で進めてきた国。しかし、その用途は主に燃料であり、化学産業にはほとんど使われていませんでした。 そこで当社は、自国産のバイオエタノールを使った“地産地消”のポリエチレン事業をBraskem社に提案。現地に当社全額出資でパイロットプラントを建設するなどバックアップを続け、2011年にはBraskem社による世界最大規模のバイオポリエチレン製造が始まりました。現在では、当社がアジア・オセアニア地域代理店となり幅広い分野に提案し、採用が広がっています。14

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