豊田通商株式会社 CSRレポート2012
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金属本部では、ほとんどの事業部が「金へん」の名前を持っています。しかし、新設の当「環境・リサイクル事業推進部」には、金属を表す言葉が入っていません。そこには、金属に限らずあらゆる素材を取り扱う「リサイクルのハブ」になるという思いが込められています。 今後は、金属だけでなくプラスチックや廃油も含め、すべての廃棄物をリサイクルするインフラの構築を目指します。担当者メッセージあらゆる廃棄物のリサイクル先進企業を目指します。 寿命を終えた自動車を資源として有効利用する「廃車リサイクル事業」を1970年に開始した豊田通商は、日本でもっとも早くからこの事業に取り組んできた企業のひとつです。廃車を安全にかつ環境負荷の少ない手法で破砕し、そこから鉄、非鉄金属、プラスチック等の有価物を効率よく抽出する技術については、国内でも有数のノウハウを蓄積しています。加えて、自動車の生産工程で発生する金属くずなどを再生する「工場内リサイクル事業」についても、2000年に開始。いわば、生産から廃棄まで、自動車のライフサイクルを通じてリサイクルを推進しているのが豊田通商のリサイクル事業です。 また、豊田通商では、2011年に策定した長期ビジョン「GLOBAL 2020 VISION」で、「生活環境の向上に貢献する分野」「地球課題の解決に貢献する分野」を重点注力分野と定めています。2012年4月には、この方針にもとづき、「環境・リサイクル事業推進部」を新たに設立。従来から注力してきた自動車リサイクル事業を、全社的な長期ビジョンのもとでさらに強力に推進していく体制を整えました。よりよい地球環境づくりに貢献するため自動車リサイクル事業を推進 豊田通商は現在、中国を含む世界10ヵ国20拠点で工場内リサイクル事業を展開しています。一方、廃車リサイクル事業については、環境規制の法制度が整った国・地域でなければ事業化が難しく、日本国内中心に展開してきました。 しかし、今後は新興国でも、環境意識の高まりや環境規制の整備が進むことが予測されます。中でも世界最大の自動車市場となった中国では、5年後には年間500万台もの廃車が出ると予想されており、その処理を誤れば大きな社会問題ともなりかねません。その一方、中国ではいまだ、廃車に含まれるフロンガスや廃油・廃液などの有害物質を適切に処理できる体制は整っていないのが実状です。 そこで豊田通商は、数年前から中国各地での自動車リサイクル事業に関するプロジェクトを推進してきました。本年3月には日中両国政府の共同プロジェクトである自動車リサイクルシステムの実証実験事業を受託、4月より北京市で事業を大量の廃車問題を抱える中国でリサイクル事業をスタート 廃車には鉄・非鉄金属(アルミ・銅・貴金属・レアメタル等)のほか、発泡ウレタン、樹脂、ゴム類など多種多様な素材が含まれています。また、ハイブリッド車・電気自動車に搭載される高電圧大型バッテリーをはじめ、自動車には取り扱いを誤ると危険かつ環境汚染に直結する部品が多く含まれるため、その解体・処理には高度な専門技術とノウハウが求められます。 豊田通商ではこれまで自動車の解体・リサイクルで培った幅広い技術・ノウハウを応用することで、今後は自動車以外の多様な製品をリサイクルする総合リサイクル事業に挑戦していきます。自動車リサイクルのノウハウを活用し総合リサイクル事業へ環境・リサイクル事業推進部 部長北詰 一隆中華人民共和国駐日本国大使館 公使呂 克儉氏 今や世界の主な自動車市場となった中国においては、廃車リサイクル分野の高度化が必要とされており、中国としても高い関心を持っています。日本は既に廃車によって引き起こされる環境問題を経験しており、その対応技術を保有しており、中でも豊田通商は日本でも有数の廃車リサイクルの経験を持つ企業だと思います。 豊田通商の取り組む廃車リサイクル事業により、中国における環境問題の解決、貴重な資源の保全につながるものと期待しています。双方の努力で必ずや中日両国の架け橋となるものと確信しています。ステークホルダーの声廃車リサイクル工場廃車リサイクルを通じて中日友好の架け橋になるものと確信しています。金属くずをリサイクルする工場スタートしています。また、他の各地でも複数のプロジェクトを推進中です。 高効率の解体ラインで鉄や樹脂などに分別する手法を構築し、中国の廃車解体工場のモデルとなることを目指して、「環境、安全、高生産性」をコンセプトとするプロジェクト推進を目指しています。10

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