多様性の促進

多様性の促進

基本的な考え方

当社は2006年より「性別や年齢などに関わらず、誰もが力を発揮できる組織となり、新たな価値の創造を目指す」をコンセプトにダイバーシティ推進活動を行っています。2014年度を「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)浸透元年」と掲げ、企業としての競争優位性を高める経営戦略の一つと位置付けて、取り組みを進めています。

豊田通商グループのDiversity & Inclusion定義

さまざまな違いを尊重して受け入れ、「違い」を積極的に生かすことにより、変化し続けるビジネス環境や多様化する顧客ニーズに最も効果的に対応し、豊田通商グループ全体の優位性をつくり上げることを目的としています。

Diversity(多様性)

国籍、人種、年齢、性別などの属性やその他の要素(性格や価値観など)の異なる人材が存在する状態。

Inclusion(受容)

「違い」に関わらず、全員が組織に平等に参加し、その能力を最大限に発揮できるようにすること。

Diversity & Inclusion 4つのテーマ

当社はこれまで、加商(株)、(株)トーメンとの合併や、グループ会社、CFAOをはじめとするさまざまなパートナーとの協業により、事業を拡大してきました。その領域はグローバルかつ多分野にわたり、世界で約5万名のグループ社員が働いています。今後さらに多様化・複雑化する事業環境や顧客ニーズに柔軟に対応し、持続的な成長を目指す上で、多様な文化・風土や価値観を尊重し、その違いを生かしてさまざまなアイデアとシナジーを生み出していくことはますます重要になっています。これを受け、当社は現在、4つのテーマを重点に取り組みを進めています。

  1. 1.多様な人材の活躍の場と機会の拡大
  2. 2.多様性を生かし価値を創出する会社風土の醸成
  3. 3.働き方の見直しとワークライフバランス両立支援
  4. 4.個人の意識改革

多様な人材の活躍の場と機会の拡大

豊田通商では、多様な人材が活躍できる場・機会の拡大に向けて、日本においては女性を鍵とした取り組みを進めています。そして海外各国・地域の人材も対象に、グローバル人材の育成と登用に向けた仕組みづくりを進めています。

女性活躍推進

D&Iフォーラム
D&Iフォーラム

国際的な調査などにおいて、日本は先進諸国の中でも特に女性の活躍・登用が進んでいない国の一つとしてしばしば指摘されます。
豊田通商グループにおいても、グローバル本社機能を有する単体(日本)の管理職に占める女性比率は、各国・地域の主要現地法人と比べても低いことが課題となっています。そこで2015年3月期より、女性で現在リーダークラスに就いている人材を海外のビジネススクールに派遣し、経営幹部候補者として育成を開始した他、次に続くマネジメント候補者および組織内で変革を推進する変革リーダー人材の育成に着手しています。また、直属の上司とは異なる視点でキャリア開発や社内外のネットワーク形成などの支援・アドバイスを行うメンタリング制度を、2017 年3月期より導入しています。また、地域限定職において、事業環境の変化とともに求められる役割が大きく変わりつつある現状をチャンスと捉え、前向きに自らのキャリア形成を意識する場として「D&Iフォーラム」などを実施しています。

グローバル人材の育成・登用

近年、豊田通商グループの海外における事業は急速に拡大しており、それに伴って企業理念や価値観、企業ビジョンや中期目標をグローバルに共有することがますます重要になってきています。
そのため、当社は海外グループ社員に対して「ビジョン」や「豊田通商グループウェイ」の理解・浸透を図る研修を世界各国で実施できるよう、現地のトレーナーを育成している他、海外グループ社員を一定期間日本国内に受け入れ、実務知識・スキルに加えてグループ全体最適の視点を養うための実習も積極的に実施しています。
また、将来の豊田通商グループの経営を担う人材を育成する研修では、豊田通商単体の社員と同様に海外グループ会社からも社員を選抜しています。
当社グループでは、グローバルベースで最適な人員配置・登用を行っていきます。

意識・風土の醸成

D&I推進をテーマにした部長、室長・グループリーダー検討会
D&I推進をテーマにした部長、室長・グループリーダー検討会

これまでの人員構成や過去の成功体験に基づく働き方、指示命令を含むコミュニケーションスタイルなどの組織文化は、時として新たな組織・職場づくりにおいて目に見えないハードルとなることがあります。
そこで豊田通商単体では、各組織単位の運営実行者である役員、部長、室長・グループリーダーの各層に対し、D&Iをテーマとした集中討議を行う場を設定しています。そこではダイバーシティの本質を理解し、従来の成功体験に基づく固定観念を見直す意識改革を促すとともに、各リーダーが自組織におけるD&Iへの取り組みについてコミットメントを行っています。
また、各本部の業務執行における最高責任者である本部長および本部長補佐、執行現場の責任者であるライン部長、当社組織の最小単位であるグループリーダーに対して、事業目標を達成する手段として多様な人材の活躍推進を含むD&Iの取組み目標を定め、実績に応じて評価に反映する仕組みを導入しています。

ワークライフバランス

育児との両立支援および休暇取得促進

豊田通商では、社員が仕事と家庭を両立できるよう、柔軟な働き方を支援するフレックスタイム制度、育児休業制度や育児のための短時間勤務制度など、さまざまな制度の充実と利用促進を進めています。
さらには勤続5年経過ごとに連続5日間(20年目は10日間、30年目は15日間)の休暇を取得できるリフレッシュ休暇制度などをより充実させ、有給休暇取得促進を進めています。
イントラネットを通じて育児や介護と仕事の両立をサポートする情報の発信や、母親である社員同士が育児やキャリアなどに関するさまざまな情報交換をする場を提供する他、家族参加型の会社紹介イベント「ようこそ豊通」を開催するなど、社員の子育てをサポートする活動にも取り組み、社員のワークライフバランスの充実を推進しています。
また2017年3月期は、イクメン・イクボスセミナーの実施や、子どもが生まれた男性社員全員とその上長宛に育児休業取得に関する案内を個別にメールを送付するなど、男性社員の育児休業取得を促進しました。前年度と比較すると男性社員の育児休業取得者は2倍以上に増え、育児休業の制度理解、男性も取得しやすい風土作りを進めています。

全社員向けハンドブック
全社員向けハンドブック
管理職向けハンドブック
管理職向けハンドブック

働き方改革への取り組み

チーム全員で働き方の見直しを議論
チーム全員で働き方の見直しを議論

ワークライフバランスの充実に向けて、大きなハードルとなる長時間を前提とした従来の「働き方」を、現場レベルで見直す取り組み(「いきワクプロジェクト」)を実施しています。2017年3月期は、前年から取り組み部署数を拡大して実施し、効率的な時間の使い方や、集中力高く仕事を進める工夫、非効率な業務の洗い出しと効率化など、各グループでさまざまな取組みが行われ、その過程で全員参加の意識やグループメンバー間のコミュニケーション・意思疎通の向上といった効果も見られるなど、組織力の向上にもつながっています。
また、柔軟な働き方の実現に向けた取り組みとして、在宅勤務制度を2017年4月に導入致しました。制度は入社4年目以降の全社員が対象であり、在宅勤務制度にて働き方の選択肢が広がる事により、ライフスタイルに応じて自己啓発・育児・介護などの両立や、通勤の肉体的・精神的負担軽減や、在宅での効率的な集中作業、などを通して社員の生産性向上を目指します。

男女別社員数(豊田通商 単体)

男女別社員数(豊田通商 単体)
  • 当社から社外への出向者を含む

育児休業利用者数(豊田通商 単体)

育児休業利用者数(豊田通商 単体)

子どもがいる女性社員の比率(豊田通商 単体)

子どもがいる女性社員の比率(豊田通商 単体)

出産・育児に関わるワークライフバランス制度の一覧(豊田通商 単体)

出産・育児に関わるワークライフバランス制度の一覧(豊田通商 単体)

障がい者雇用

健常者と障がい者が共にいきいきと働ける職場づくりを目指しています。

障がい者用エレベーターやトイレ、点字ブロックを設置し、施設のバリアフリー化を進めるとともに、「障害者雇用促進法」上の特例子会社*である「豊通オフィスサービス(株)」と共に障がい者の雇用を促進しています。2013年3月期から視覚障がいを持つ社員に対して、盲導犬の受け入れを行っています。
さらに、福利厚生の充実を兼ねた取り組みとして、社内にマッサージ施設を開設し、その施術者としてあん摩マッサージ指圧師の国家資格などを保有する視覚障がい者を採用する「ヘルスキーパー制度」も導入しています。

  • *特例子会社:一定の要件を満たすことで、親会社の障がい者雇用率に一事業所として合算することが認められた子会社

定年退職者の再雇用

多様なニーズに応える制度を整備しています。

定年退職者の再雇用実績

豊田通商 単体 (年度)
2012 2013 2014 2015 2016
10名 21名 22名 24名 30名

豊田通商では社員の定年を60歳としていますが、定年後も就労を希望する社員を対象とした「定年後再雇用制度」を、2006年度から設けています。同制度では、制度の利用を開始する前に約1カ月間休暇が取れる「リセット休暇」を設けたり、短時間の勤務を認めたりすることで、多様な就労希望に対応しています。
多様化する再雇用者をその職責、職務に応じて幅広い報酬制度で報いるべく、2014年度より報酬体系及び一部評価方法を見直し、運用しています。

労使対話

対話に基づく良好な関係構築

人事制度検討委員会を中心に人事制度について話し合いました。

「豊田通商労働組合」には、2017年4月現在で豊田通商単体社員2,533名が加入しています。(昨年同月比95名減)

  • *原則として、管理職を除く全員が労働組合に加入することが定められています。
    労働組合代表と会社代表で開催する「労使協議会」では、社員の意見を代表してさまざまな施策を導入するなどのより良い職場環境づくりを行っています。
  • *課長補級(M4)および課長職級(M3)のライン長と、次長職級(M2)以上については組合員の資格がない。
  • 2017年3月期「人事制度検討委員会」の議題
    • 評価の納得度向上に向けた施策
    • 社員のTOEICなどスキル向上支援

有給休暇の取得奨励を目指した施策を導入しています。

『月イチ有休取得』を継続して呼び掛けている他、在社年数に応じる5日以上の連続休暇取得者に対し一定の補助を支給する「リフレッシュ休暇補助」の運用も実施しています。有意義な休暇を過ごして、心身共に休まる時間を設けられるように支援していきます。
また、豊田通商では、労働組合への協力・支援としてクリスマス交流会開催費への補助を行っています。

健康経営

豊田通商ではCAO(Chief Administrative Officer)を最高責任者として健康経営に積極的に取り組んでいます。

豊田通商グループ 健康宣言

従業員の心身の健康は、会社の一番の財産です。

豊田通商グループは、従業員の多様性を尊重し、受容しながら、
誰もが安心して働ける職場環境の中、
一人ひとりがいきいきと活躍し、より良い仕事で社会に貢献することで、
企業理念を実現し、価値創造企業となることを宣言します。

~健康経営のための3つの指針~

1.従業員の健康

豊田通商グループは、従業員が、健康への意識と知識を持ち、自立的に自身の健康の保持・増進ができるようサポートします。

2.職場の活力の向上

豊田通商グループは、ダイバシティ&インクルージョン(多様性の尊重と受容)に基づき、多様な人材が、ひとり一人の働き方を尊重し合い、元気にいきいきと活躍できる職場環境づくりをサポートし、働き方改革等の実践を通じて、組織の活力とパフォーマンスの最大化をしていきます。

3.社会への貢献

豊田通商グループは、心身ともに健康な従業員ひとり一人の活躍により、世界各地での健全なビジネスや企業活動を通じて、かけがえのない未来のため、豊かな社会づくりに永続的に貢献していきます。

定期健診・メンタルヘルス対応

社員のメンタルヘルス疾患の予防に努めています。

全社員対象の健康診断、30歳以上の社員対象の人間ドック健診、海外赴任社員対象の赴任前後検診を毎年、実施しています。
メンタルヘルスケアについては、担当者を各本部に設置し、現場での早期対応と産業医との連携で予防を図っています。2015年12月にストレスチェック義務化が法制化される以前から、8年間継続して年1回「心の健康診断」を実施しています。また、外部相談窓口を利用し、従業員のみならずご家族が悩みを相談できる場を設けています。

タイムマネジメント

長時間勤務の抑制やサービス残業の撲滅を実施しています。

有給休暇取得率推移(豊田通商 単体)

2013 2014 2015 2016
51.0% 51.2% 55.6% 58.1%

社員が長時間勤務で健康を害することのないよう「勤務管理システム」を導入し、全社員の勤務時間を把握しています。
三六協定遵守の観点から、残業時間の把握をより正確に行い、各社員へのアドバイスを実施しています。
2017年3月期には、長時間勤務を抑制する試みの継続として、20時までには退社し、残業は朝に行うような施策を名古屋本社および東京本社などの一部拠点で拡大実施をしました。残業時間の削減にも寄与する試みとなっており、2018年3月期には国内全拠点で実施することとしています。
また、2011年3月期から展開している「有休ツキイチ取得運動」の成果も着実に表れており、2017年3月期の有給休暇取得率は58.1%となっております。今後もリフレッシュ休暇の取得奨励を継続するなど、有給休暇を取得しやすい職場環境をさらに整えていきます。

Diversity & Inclusion

2016年度女性管理職比率

課長級2.1%*

  • *当社では2017年4月の職種統合により「管理職」の位置付けに課長代理等級も含まれるようになりました。その場合の管理職比率は「3.7%」となります。