プロジェクトストーリー海外

海外進出支援ノウハウ 世界に広がるテクノパーク事業

新興国の経済発展が目覚ましい中、日本の中堅・中小企業の海外進出が加速。また、日本政府は産業構造ビジョンや新成長戦略において、日系企業の海外事業展開の重要性を掲げています。
こうした官民の需要を、豊田通商グループ独自のネットワークとノウハウで支援するのが、世界に広がるテクノパーク事業です。

サプライチェーン機能強化に貢献し、新規事業・顧客獲得に強みを発揮

商社としてものづくり企業を応援したい

テクノパーク事業は、中堅・中小企業が海外進出をする際のあらゆる課題を解決する提案を行っています。その悩みは、限られた経営資源の配分、海外における情報収集の難しさ、地域社会など異なる慣習への対応、海外での税務・労務問題、進出国での法令順守や不正行為への対応など、多岐にわたります。これらの懸念から、せっかく技術を持って海外進出したい企業も、自社だけでは踏みとどまってしまう状況。進出先が新興国であればなおさらのことです。

当社は、トヨタグループの商社として、こうしたお客さまが本業のものづくりに専念していただけるよう、“You manufacture, we do others!”を標語に、各国の状況に合わせた会社・製造ラインの立ち上げ、操業後にはアドミニストレーションサービス・インフラ支援を実施しています。いわゆるレンタル工場は他社でも世界で実績があるものの、当社の取り組みは不動産事業という枠を超えて、お客さまの困りごとを把握し、きめ細かい解決策を提案するソリューション事業であるのが特徴です。

新規顧客・事業の創出につなげていく

海外生産比率の推移

日本の製造業の海外生産比率は年々増加の傾向にありますが、同時に新興国での法令や税制の変更、労務リスクが増してきています。特に、優秀な人材の確保や技術指導の環境整備には、進出企業から手厚い支援を必要とされています。

当社のテクノパーク事業は、1998年にインドのバンガロールで開始しました。現在テクノパーク事業部では、アジアを中心に4カ国7拠点で事業を展開し、製造・物流・部品組付など、サプライチェーン機能強化に貢献すべく努力しています。2016年には、タイプラスワンの取り組みとして、カンボジアのポイペトに新規進出し、事業強化を図っているところです。また、海外事業展開の官民ニーズに応えられるよう、豊田通商グループの強みを発信していくことで、全社での新規顧客・事業創造に寄与したいと考えています。2017年4月には愛知県と協力し、県内企業の海外展開に関する相談窓口として現地ビジネス環境や拠点設立に関する情報提供を開始しました。

手厚いワーカー派遣サービス(テクノパークポイペトの場合)

幅広いサービスでタイプラスワンの動きをサポート

タイとの国境近く、カンボジアのポイペトで2016年9月にTechno Park Poi Pet Pvt. Co., Ltd.の営業を開始しました。

Techno Park Poi Pet Pvt. Co., Ltd.
所在地 カンボジア バンティミエンチェイ州ポイペト市(SANCO POI PET経済特区)
設立年月 2015年5月
資本金 US$3.01百万(豊田通商100%)
従業員数 13名
事業内容 レンタル工場の運営、通関業務・受託加工業務、給食などの共用サービスや総務・経理・人材派遣サービスの提供

立地と人材に恵まれ可能性と活気に満ちた地

ポル・ポト時代の負の歴史から立ち上がり、1993年に初の民主主義選挙が行われたカンボジア。10年ほど前から海外からの投資が活発化し、今まさに工業化の幕開けを迎えようとしています。当地政府も経済特区を設け工業化を推進しており、当社もその中の一つ、タイとの国境近くのポイペトにテクノパークを設立。2017年に入って入居企業の生産活動が本格化してきました。

ポイペトが注目されだしたのは約3年前。バンコクから約230km、約4時間という立地がタイプラスワンの生産拠点として関心を集め、工場進出を見越して店舗やアパートなどが急増中。バンコク-ポイペト-プノンペン間の鉄道敷設の計画も進み、街も人々も期待と活気に溢れています。

人材の教育・派遣など業容の幅出しを狙う

テクノパーク事業が展開してきた従来業務に加え、ここでは新たに人材の教育・派遣も担います。すでに進出企業に対し、ワーカーの派遣を実施。サービス利用企業からは、「予想以上の優秀な人材」と好評です。

全労働人口に占める農業従事者の多いカンボジアで、付加価値の高い製造業従事者を育成することが私たちの責務です。

今後、より多くの企業の進出を支援してサービスを拡充していくには、現地スタッフを育成して当社の組織を強化することも急務です。

すでにタイとカンボジア間の通関業務など、一部業務は現地スタッフが担当するまでに成長。同業務は当社の強みとして強化していく考えです。

将来的には、タイと協力して物流関連業務の増加を図り、また製造ラインを保有して製造・加工業務の受託にも取り組みたい。そして、テクノパーク事業をより大きく成長させたいと考えています。

世界に広がるテクノパーク事業

レンタル工場などのインフラおよび、進出後のアドミニストレーションサービスを提供することでものづくり以外を全面サポート。製造業(中堅・中小企業)の海外進出を支援しています。

2017年12月01日

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