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自動車事業の収益基盤強化

当社は、主力のモビリティ分野においてさらなる収益基盤の強化を図っています。
ビジョンの実現に欠かせない、当社の大きな「収益の柱」である自動車事業を例に紹介します。

幅広い領域に広がる自動車バリューチェーン

アルミ溶湯事業

当社は、資材や製品・商品の単なる売買ではなく、機能強化のための事業投資を行いながら、レアアースやリチウムなど原材料となる資源の開発をはじめ、効率的な供給体制の企画立案・構築、廃棄物の再利用やリサイクルまで、モビリティ分野をコアとする商社として、これまでの枠にとらわれない幅広い領域で機能を発揮し、付加価値を提供しています。

例えば、当社は自前の加工工場を所有し、鋼材の保管・加工やアルミを溶かした状態でエンジン/タイヤホイール工場に納入する溶湯事業、タイヤとホイールを組み付け、メーカーの生産ライン側に納入するタイヤ組付事業、工場内の加工工程で発生する鉄くずの改修・再利用など、現場のニーズを捉えて当社自らがお客さまに代わって直接業務に携わり、トヨタ生産方式(TPS)と呼ばれる効率的なオペレーションを支える機能を発揮し、付加価値を提供しています。

タイでは交通安全教育の拠点としてトレーニングセンターを構える

また、物流事業においても自前の倉庫とトラックを所有し、効率的な保管と物流、スペースの有効活用、商品の破損を防ぐための梱包資材の企画・開発、詰め方の工夫など、全てのお客さまと共に、改善を重ねています。

このように、営業本部別のタテ割りの組織をベースとしながらも、各機能という横軸をしっかりと通すことで、各本部の機能を一連の流れ(=バリューチェーン)として結び付け、当社独自の強固なバリューチェーンを構築しています。そして、その中で現地・現物・現実を見て、付加価値の向上にコミットしていくことが当社の最大の強みとなっています。

こうした自動車分野で培ったバリューチェーンを、自動車以外の事業領域にも展開し、自動車に次ぐ第二・第三の収益の柱となる事業構築を進めています。

自動車バリューチェーンにおける豊田通商の機能

顧客ニーズに合わせた機能・サービスを強化

愛知県で2カ所の水素ステーション運営を行う

近年、川上~川下分野において、さまざまな機能・サービスを強化しています。

川上分野では、プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)の普及に欠かせないリチウム資源開発案件に、日本企業として初めて参画しています。

川中分野では、海外市場の開拓を目指す日系自動車メーカーや、部品メーカーの海外進出ニーズに対応すべく、工場の土地・建屋の賃貸といったハード面だけでなく、総務・経理関連サービスなどのソフト面のサービスの提供を含めたトータルサービスの提供を行うテクノパーク事業を展開しています。また、より消費者に近い販売事業に取り組む中で、多くの消費者が自動車に手の届く環境をつくるべく、リースなどの販売金融や中古車販売を手掛けています。

川下分野では、燃料電池車の普及促進に向け、水素ステーションの運営を行っています。将来的には、水素製造事業の展開を視野に、モビリティ分野のバリューチェーンの拡大と強化を図っていきます。

地域に応じた生産・販売戦略を推進

地域に応じた生産・販売戦略を推進

当社の基盤である自動車事業において、軽量化・小型化・現調化などの環境変化が進む中、トヨタグループの先鞭役である当社としては、各地域・分野ごとに顧客ニーズに合った事業提案・対応を行っていくことが不可欠です。

自動車生産面では、事業規模の大きい「欧米」「豪亜」が引き続き主領域となります。新たな技術や新素材の提案・開発や、IMV( Innovative International MultipurposeVehicle)のほかモデルチェンジを迎える車種への対応に加え、新たな生産拠点となるメキシコ、中国での生産増加に迅速に対応していきます。

販売面においては、今後自動車普及率の向上が見込まれる新興地域において、販売網の拡充とともにアフターサービスも含めた周辺ビジネスを充実させていきます。

適切な提案・対応を行うことで基盤事業をさらに強化し一層の深化を行い、この経験を生かしてトヨタグループ以外にも展開することで、さらなる収益増加を図っていきます。

2015年07月01日

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